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教皇の意向:希望の巡礼者 (12月)

神のお告げ 祭日(3/25)

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お言葉どおり、この身に成りますように

ルカ1:38
集会祈願

🌸 第一朗読 (イザヤ7.10-14、8.10c)

イザヤの預言

10主は更にアハズに向かって言われた。 11「主なるあなたの神に、しるしを求めよ。深く陰府の方に、あるいは高く天の方に。」
12しかし、アハズは言った。
「わたしは求めない。
主を試すようなことはしない。」
13イザヤは言った。
「ダビデの家よ聞け。
あなたたちは人間に
もどかしい思いをさせるだけでは足りず
わたしの神にも、もどかしい思いをさせるのか。
14それゆえ、わたしの主が御自ら
あなたたちにしるしを与えられる。
見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み
その名をインマヌエルと呼ぶ。
神が我らと共におられる(インマヌエル)のだから。

🌸 答唱詩編 詩編40 典54 ②③

🌸 第二朗読 (ヘブライ10.4-10)

使徒パウロのヘブライ人への手紙

4〔皆さん、〕雄牛や雄山羊の血は、罪を取り除くことができないからです。
5それで、キリストは世に来られたときに、次のように言われたのです。
「あなたは、いけにえや献げ物を望まず、
むしろ、わたしのために
体を備えてくださいました。
6あなたは、焼き尽くす献げ物や
罪を贖うためのいけにえを好まれませんでした。
7そこで、わたしは言いました。
『御覧ください。わたしは来ました。
聖書の巻物にわたしについて書いてあるとおり、
神よ、御心を行うために。』」
8ここで、まず、「あなたはいけにえ、献げ物、焼き尽くす献げ物、罪を贖うためのいけにえ、つまり律法に従って献げられるものを望みもせず、好まれもしなかった」と言われ、 9次いで、「御覧ください。わたしは来ました。御心を行うために」と言われています。第二のものを立てるために、最初のものを廃止されるのです。 10この御心に基づいて、ただ一度イエス・キリストの体が献げられたことにより、わたしたちは聖なる者とされたのです。

詠唱 典262 神のお告げ

🌸 福音朗読 (ルカ1.26-38)

ルカによる福音
 26〔そのとき、〕天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。 27ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。 28天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」 29マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。 30すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。 31あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。 32その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。 33彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」 34マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」 35天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。 36あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。 37神にできないことは何一つない。」 38マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 神のお告げの祭日は、毎年、教会暦では、いささか重苦しい雰囲気の四旬節の中で祝われます。昨年はコロナ禍で、そして、今年は、突然勃発したロシアによるウクライナ侵略という痛みと不安の中で迎える祝日です。以前は、天使ガブリエルの告げを受け入れた聖母マリアの祝日として祝われましたが、今では、もっと広く、人となられた神の子、主キリストの祝祭日としてお祝いします。

 今日、わたしたちは、何よりも、信仰の原点である、神が人となるという、受肉(ご托身)の神秘の前に立たされていることを思い起こさなければなりません。若く、名もないナザレの乙女マリアにとって、それは、まさに信じることのできない、驚くべき瞬間だったに違いありませんが、同時に、キリスト者であるわたしたち皆が、繰り返し、立ち戻り、理解を深めなければならない神秘です。

 あの、永遠無限の、だれも見ることも触れることも、近づくこともできない神が、わたしたちと同じ血肉を備え、限られた時間と空間の中に、人々とともに生き、その喜びと悲しみ、そして苦しみもすべて味わい、そして、いつか、その生涯を命の源である方にお返しする一人の人間となるという神秘。これは、どれだけ味わおうと思っても、味わいつくせない神秘です。あれほど、神について教えられ、聖書に通じたイスラエルの民も、容易に受け入れることができなかった神秘です。

 乙女マリアは、この神秘をーFiat(お言葉通りになりますように)というー信仰のうちに受け入れ、それを自らのものとし、それをお示しになった神にご自分のすべてを明け渡されました。わたしたちも、この悟り尽くせない神秘を、生きる限り、日々、味わい、深めることができますように。そして、どれほど暗く、痛みと不安に満ちた現実の中に置かれても、そこに永遠なるお方、変わること、滅びることのないお方が生き、そして、今も、真の希望のありかを指し示しておられることを信じ、喜びをもって生きることができますよう、共にお祈りいたしましょう。(S.T.)

🌸 日本カトリック司教協議会 会長による手紙

日本のカトリック信者の皆様

ウクライナとロシアを聖母マリアの汚れなきみ心に奉献する
教皇フランシスコと心をあわせて

 ロシアによるウクライナへの武力侵攻は、2月24日に発生してからまもなく一ヶ月になろうとしていますが、残念ながら戦争状態は継続しており、平和とはほど遠い現実が、毎日のように報道されています。

 いのちが危機に直面しているこの状況を憂慮され、平和を求めるために様々に努力を続けておられる教皇フランシスコは、聖母の取り次ぎによる平和を求めて、来る3月25日(金)神のお告げの祭日のローマ時間午後5時(日本時間3月26日午前1時)に、聖ペトロ大聖堂において、ロシアとウクライナを聖母マリアの汚れなきみ心に奉献されます。

 なお3月25日は、1984年に教皇ヨハネパウロ2世がロシアを聖母マリアの汚れなきみ心に奉献した日でもあります。

 教皇様は、全世界の司教たちに、また司教を通じてすべての信者に、この奉献に一致して祈るようにと呼びかけ、できれば同じ時間に祈りを捧げるようにと招いておられます。

 当日のために準備される祈りは、現時点ではまだ教皇庁から届いていませんが、届き次第、可能であれば翻訳を間に合わせ、ホームページなどでお知らせすることができればと思います。公式の祈りが間にあわない場合でも、教皇様の意向に心をあわせ、平和のためにロザリオの祈りなどをお捧げください。また教皇様の奉献との同時刻は日本では深夜ですので、祈りを捧げるのは翌朝でもかまいません。具体的には、それぞれの教区司教の定めるところに従ってお祈りください。

 聖母の取り次ぎによって、神の平和がこの地上にもたらされ、特にウクライナの地に平和が確立されますように、また賜物であるいのちがその尊厳を守られますように、教皇様と心をあわせてともに祈りをささげましょう。

2022年3月23日

日本カトリック司教協議会 会長

カトリック東京大司教 菊地功

🌸 マリアの汚れなき御心への奉献の祈り

 神の御母、わたしたちの母、マリアよ、この懊悩の時、あなたにより頼みます。母であるあなたは、わたしたちを愛し、わたしたちをご存知です。わたしたちが心に抱くいかなるものもあなたに隠すことはありません。いつくしみ深い母よ、わたしたちは何度もあなたの配慮ある優しさ、平安に導くあなたの存在を体験しました。なぜなら、あなたは、わたしたちをいつも平和の君であるイエスに導く方だからです。

 しかし、わたしたちは平和の道を見失いました。わたしたちは前世紀の悲劇の教訓を、世界大戦の無数の死者たちの犠牲を忘れました。国々の共同体としての義務を尊重せず、人々の平和への夢と、若者たちの希望を裏切りました。わたしたちは強欲に取りつかれ、国益の中に閉じこもり、無関心によって心は干からび、エゴイズムによって麻痺してしまいました。神を無視することを選び、欺瞞と共に生き、攻撃性を増し、人命を殺め、軍拡に走り、自分たちが隣人と共通の家を守るべき者であることを忘れました。地上の園を戦争によって破壊し、わたしたちが兄弟姉妹として生きることを望まれる、御父の御心を罪によって傷つけました。自分たち以外の、すべての人、すべてのことに対し無関心になりました。わたしたちは恥をもって言います。主よ、お赦しください!

 罪のみじめさの中で、疲れと弱さの中で、悪と戦争の不条理の中で、聖なる母よ、あなたは、神はわたしたちを見捨てられず、愛の眼差しを注ぎ続け、わたしたちを赦し、再び立ち上がらせたいと望んでおられることを思い出させてくださいます。神はあなたをわたしたちにお与えになり、あなたの汚れなき御心を教会と人類のよりどころとしてくださいました。神の善によって、あなたはわたしたちと共におられ、歴史の最も暗い曲がり角においてもわたしたちを優しく導いてくださいます。

 わたしたちはあなたにより頼み、あなたの御心の扉をたたきます。あなたは、愛する子であるわたしたちをいつも見守り、回心へと招かれます。この闇の時、わたしたちを救い、慰めに来てください。わたしたち一人ひとりに繰り返してください。「あなたの母であるわたしが、ここにいないことがありましょうか」と。あなたはわたしたちの心のもつれと、時代の困難を解くことがおできになります。わたしたちはあなたに信頼いたします。特に試練の時、あなたはわたしたちの祈りをさげすまず、助けに来てくださると確信しています。

 ガリラヤのカナで、あなたはイエスの助けを促され、イエスの最初のしるしを世界にもたらしました。婚礼の祝いが悲しみに変わった時、「ぶどう酒がなくなりました」(ヨハネ2,3)とあなたはイエスに言われました。御母よ、神にその言葉をもう一度繰り返してください。今日、わたしたちに希望のぶどう酒はなくなり、喜びは消え去り、兄弟愛は薄められたからです。わたしたちは人間性を見失い、平和を壊してしまいました。あらゆる暴力と破壊をしうる者となってしまいました。わたしたちはあなたの母なる助けを急いで必要としています。

 御母よ、どうかわたしたちの願いを聞き入れてください。
 海の星であるあなたよ、戦争の嵐の中でわたしたちを遭難させないでください。
 新しい契約の櫃であるあなたよ、和解の計画と道を呼び起こしてください。
 「天の土」であるあなたよ、神の調和を世界にもたらしてください。
 憎しみを消し、復讐をなだめ、赦しを教えてください。
 戦争からわたしたちを解放し、核兵器の脅威から世界を守ってください。
 ロザリオの元后、祈り、愛することの必要を呼び覚ましてください。
 人類家族の元后、人々に兄弟愛の道を示してください。
 平和の元后、世界に平和をお与えください。

 御母よ、あなたの嘆きが、わたしたちの頑な心を動かしますように。あなたがわたしたちのために流した涙が、憎しみで干上がった谷に再び花を咲かせますように。武器の音が止まぬ中、あなたの祈りがわたしたちを平和に向かわせますように。あなたの母なる手が、爆撃の下で苦しみ、逃げまどう人々に優しく触れますように。あなたの母なる抱擁が、家と祖国を後にせざるを得ない人々に慰めを与えますように。あなたの苦しむ御心が、わたしたちに憐れみの心を動かし、扉を開けさせ、傷つき、見捨てられた人類の世話にあたらせますように。

 聖なる神の御母よ、あなたが十字架の下におられた時、イエスはあなたのそばの弟子を見て、「御覧なさい、あなたの子です」(ヨハネ19,26)とあなたに言われました。こうしてイエスはわたしたち一人ひとりをあなたに委ねられました。それから、イエスは弟子に、すなわち、わたしたち一人ひとりに、「見なさい、あなたの母です」(同19,27)と言われました。御母よ、今、わたしたちの人生、わたしたちの歴史の中に、あなたをお迎えしたいと思います。今この時、疲れ切り、動揺した人類は、あなたと共に十字架の下にいます。そして、あなたに信頼し、あなたを通してキリストに自らを奉献したいと望んでいます。愛をもってあなたを崇敬するウクライナの民とロシアの民は、あなたにより頼んでいます。それに対し、あなたの御心は、彼らのために、そして戦争、飢餓、不正義、貧困によって殺されたすべての人々のために鼓動しています。

 神とわたしたちの御母よ、わたしたちはあなたの汚れなき御心に、わたしたち自身を、教会を、全人類を、特にロシアとウクライナを、厳かに託し、奉献いたします。わたしたちが信頼と愛を込めて唱えるこの祈りを聞き入れてください。戦争を止め、世界に平和をととのえてください。あなたの御心から出た「はい」という言葉は、平和の君に歴史の扉を開きました。あなたの御心を通して、再び平和が訪れることを信じています。あなたに全人類の未来と、人々の必要と願い、世界の苦悩と希望を奉献いたします。

 あなたを通して、地上に神のいつくしみが注がれ、平和の穏やかな鼓動がわたしたちの日常に再び響きますように。「はい」と答えたおとめよ、あなたの上に聖霊は訪れました。わたしたちに神の調和を再びもたらしてください。「ほとばしる希望の泉」である方、渇いたわたしたちの心をいやしてください。人類をイエスに織り込んだ方、わたしたちを交わりを作り出す者にしてください。わたしたちの道を歩まれた方、平和の小径を導いてください。アーメン。

原文:バチカンニュース

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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