年間第三十四水曜日(11/27)
遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た
集会祈願
🌸 第一朗読 (黙示録15:1-4)
ヨハネの黙示
1わたし〔ヨハネは、〕天にもう一つの大きな驚くべきしるしを見た。七人の天使が最後の七つの災いを携えていた。これらの災いで、神の怒りがその極みに達するのである。
2わたしはまた、火が混じったガラスの海のようなものを見た。更に、獣に勝ち、その像に勝ち、またその名の数字に勝った者たちを見た。彼らは神の竪琴を手にして、このガラスの海の岸に立っていた。 3彼らは、神の僕モーセの歌と小羊の歌とをうたった。
「全能者である神、主よ、
あなたの業は偉大で、
驚くべきもの。
諸国の民の王よ、
あなたの道は正しく、また、真実なもの。
4主よ、だれがあなたの名を畏れず、
たたえずにおられましょうか。
聖なる方は、あなただけ。
すべての国民が、来て、
あなたの前にひれ伏すでしょう。
あなたの正しい裁きが、
明らかになったからです。」
🌸 答唱詩編 詩編98 典149 ①④
答:遠く地の果てまで、すべての者が神の救いを見た。
新しい歌を神にうたえ。
神は不思議なわざを行われた。
神の偉大な右の手、
そのとうとい腕は救いの力。【答】
ラッパと角笛を吹き、
神の前で喜びの声をあげよ。
世界とそこに住む者は、
神の前に喜び歌え。【答】
アレルヤ唱 典274 ⑦
アレルヤ、アレルヤ。死に至るまで忠実でありなさい。わたしはあなたに命の冠を与えよう。アレルヤ、アレルヤ。
🌸 福音朗読 (ルカ21:12-19)
ルカによる福音
12〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。 13それはあなたがたにとって証しをする機会となる。 14だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。 15どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。 16あなたがたは親、兄弟、親族、友人にまで裏切られる。中には殺される者もいる。 17また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。 18しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。 19忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
迫害はキリスト教の歴史の中で、繰り返し起きてきた。初期のキリスト者がユダヤ人から受けた迫害。ローマ帝国の中で、何度も起きた厳しい迫害。近世ヨーロッパでは、キリスト教同士で行った迫害。日本やアジアで現地の人々から受けた迫害、新大陸で宣教師たちが受けた迫害。20世紀になってからも様々な形でキリスト教に浴びせられた迫害・弾圧。キリスト教の発展と迫害は切り離すことができないかのよう。
今日のルカの箇所は、終末の出来事の一つとして迫害が考えられているが、マタイ・マルコでは、イエスに従う弟子の生き方には、必ずついてくるものとして捉えられている。福音の終わりではなく、早い段階で、弟子への戒めの言葉の中に含まれているのはそのためだろう。
一つ注目したいのは、迫害にあったときに、どう答えるかという点。イエスは言う、「前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。どんな反対者でも対抗も反論もできないような言葉と知恵を授ける」と。マタイ・マルコでは、「心配するな。言うべきことは教えられる。語るのは、聖霊、父の霊である」と。つまり、迫害の苦しみの中で、キリストを信じる者の努力以上に、神が大いなるみわざを行われる、神自らが、ご自分を証しなさるということである。(S.T.)