年間第二十五水曜日(9/25)
十二人は出かけて行き、福音を告げ知らせ、病気をいやした
集会祈願
全能永遠の神よ、あなたは聖なる司祭ピオをキリストの十字架の恵みにあずからせ、その奉仕をとおして神のいつくしみの偉大さを表してくださいました。聖人の取り次ぎにによって、わたしたちがキリストの受難に固く結ばれ、復活の栄光へと導かれますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
🌸 第一朗読 (箴言30:5-9)
5神の言われることはすべて清い。
身を寄せればそれは盾となる。
6御言葉に付け加えようとするな。
責められて
偽る者と断罪されることのないように。
7二つのことをあなたに願います。
わたしが死ぬまで、それを拒まないでください。
8むなしいもの、偽りの言葉を
わたしから遠ざけてください。
貧しくもせず、金持ちにもせず
わたしのために定められたパンで
わたしを養ってください。
9飽き足りれば、裏切り
主など何者か、と言うおそれがあります。
貧しければ、盗みを働き
わたしの神の御名を汚しかねません。
🌸 答唱詩編 詩編119 典56②⑤
答 神のみ旨を行うことは、わたしの心の喜び。
いつわりの道からわたしを退け、
教えを授けてください。
わたしは真実の道を志し、
あなたのさばきを心におさめる。【答】
神よ、あなたのことばはとこしえに続き、
天に堅く立つ。
あなたのまことは世々に続き、
あなたにすえられた地はゆるがない。【答】
アレルヤ唱 典268③
アレルヤ、アレルヤ。神の国は近づいた。回心して福音を信じなさい。アレルヤ、アレルヤ。
🌸 福音朗読 (ルカ9:1-6)
ルカによる福音
1〔そのとき、〕イエスは十二人を呼び集め、あらゆる悪霊に打ち勝ち、病気をいやす力と権能をお授けになった。 2そして、神の国を宣べ伝え、病人をいやすために遣わすにあたり、 3次のように言われた。「旅には何も持って行ってはならない。杖も袋もパンも金も持ってはならない。下着も二枚は持ってはならない。 4どこかの家に入ったら、そこにとどまって、その家から旅立ちなさい。 5だれもあなたがたを迎え入れないなら、その町を出ていくとき、彼らへの証しとして足についた埃を払い落としなさい。」 6十二人は出かけて行き、村から村へと巡り歩きながら、至るところで福音を告げ知らせ、病気をいやした。
奉納祈願
全能の神よ、聖ピオの祝日に、あなたの栄光をたたえてささげる教会の供えものを受け入れてください。この秘跡がわたしたちの救いの源となりますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
拝領祈願
いのちの源である神よ、聖人を記念して主の食卓にあずかったわたしたちの祈りを聞き入れてください。この秘跡の恵みに支えられて、永遠の喜びに入ることができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
🌸 分かち合い
「福音宣教」という言葉が、教会の中で今のように広く使われるようになったのは、そんな昔のことではありません。『教会の宣教活動に関する教令』を公布した第二バチカン会議以降でしょう。しかし、その言葉に含まれる意味は、遠く福音書の中にしっかり盛り込まれています。ルカは、特にこのことを、12人の派遣についての9章、そして、72人の派遣についての10章の初めに記しています。さらに、「福音宣教」は使徒言行録を含むルカの文書すべてに貫かれている思想と言ってよいかもしれません。
12人の派遣にあたって、「悪霊に打ち勝ち、病気をいやす力と権能を授け」とあります。それは、人間が努力して勝ち取る資格ではなく、何よりもまず神がお与えになる力です。そして、「神の国を宣べ伝え、病人をいやすために遣わす」とあります。それは、今、まさに来ようとしている「神の国」、そして「福音」を告げ知らせること、苦しみや痛みを抱え、恐れや不安に襲われている人々に、慰めと励ましを与え、再び立ち上がって生きる力を与えることです。当然、反発や抵抗を受けることも覚悟の上、神の力によりすがり、人間的な手段に過信しないことです。
それは、イエスに従った弟子たちに課せられた使命ですが、取りも直さず、キリスト者皆の受けた使命、そして、教会そのものが担う大きな責任です。今の時代においても、人々が意識せずに、心の深いところで求めているものに応えて行くことができますよう、導きを祈りましょう。(S.T.)