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教皇の意向:子を失った親 (11月)

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年間第十八主日 B年(8/4)

わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、
集会祈願

私たちの飢えも渇きもご存じである神よ、救いを求めて祈る私たちの集いを祝福してください。いのちのことば、いのちのパンであるキリストに出会い、一人ひとりのうちに生きる力が満ち溢れますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (出エジプト16.2-4、12-15)

 2荒れ野に入ると、イスラエルの人々の共同体全体はモーセとアロンに向かって不平を述べ立てた。 3イスラエルの人々は彼らに言った。
 「我々はエジプトの国で、主の手にかかって、死んだ方がましだった。あのときは肉のたくさん入った鍋の前に座り、パンを腹いっぱい食べられたのに。あなたたちは我々をこの荒れ野に連れ出し、この全会衆を飢え死にさせようとしている。」
 4主はモーセに言われた。
 「見よ、わたしはあなたたちのために、天からパンを降らせる。民は出て行って、毎日必要な分だけ集める。わたしは、彼らがわたしの指示どおりにするかどうかを試す。
 12「わたしは、イスラエルの人々の不平を聞いた。彼らに伝えるがよい。『あなたたちは夕暮れには肉を食べ、朝にはパンを食べて満腹する。あなたたちはこうして、わたしがあなたたちの神、主であることを知るようになる』と。」
 13夕方になると、うずらが飛んで来て、宿営を覆い、朝には宿営の周りに露が降りた。 14この降りた露が蒸発すると、見よ、荒れ野の地表を覆って薄くて壊れやすいものが大地の霜のように薄く残っていた。 15イスラエルの人々はそれを見て、これは一体何だろうと、口々に言った。彼らはそれが何であるか知らなかったからである。モーセは彼らに言った。
 「これこそ、主があなたたちに食物として与えられたパンである。

🌸 答唱詩編 詩編78 典59 ①b④a⑥

答 神のわざを思い起こそう
  力ある不思議なわざ

耳で聞いて知ったこと
先祖がわたしたちに伝えたこと
神の誉れと力、その行われた不思議なわざを
わたしは子孫に隠さず、
次の世代に語り告げよう  【答】

神は天の大空にめいじて、
そのとびらをひらき、
彼らの上にマナを隠らせ、
天の小麦を食物として与えられた。 【答】

神は豊かに食物を与え、
人々は神のパンを食べた。
神は彼らを聖地にともない
その右の手で勝ちとられた山に導かれた。【答】

🌸 第二朗読 (エフェソ4.17、20-24)

  17〔皆さん、〕わたしは主によって強く勧めます。もはや、異邦人と同じように歩んではなりません。彼らは愚かな考えに従って歩んでいます。
  20しかし、あなたがたは、キリストをこのように学んだのではありません。 21キリストについて聞き、キリストに結ばれて教えられ、真理がイエスの内にあるとおりに学んだはずです。 22だから、以前のような生き方をして情欲に迷わされ、滅びに向かっている古い人を脱ぎ捨て、 23心の底から新たにされて、 24神にかたどって造られた新しい人を身に着け、真理に基づいた正しく清い生活を送るようにしなければなりません。 

アレルヤ唱 典272 ⑱AB

アレルヤ、アレルヤ。人はパンだけではなく、神の言葉によって生きている。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (ヨハネ6.14-35)

ヨハネによる福音

 24〔5千人がパンを食べた翌日、その場所に集まった〕群衆は、イエスも弟子たちもそこにいないと知ると、自分たちもそれらの小舟に乗り、イエスを捜し求めてカファルナウムに来た。 25そして、湖の向こう岸でイエスを見つけると、「ラビ、いつ、ここにおいでになったのですか」と言った。 26イエスは答えて言われた。「はっきり言っておく。あなたがたがわたしを捜しているのは、しるしを見たからではなく、パンを食べて満腹したからだ。 27朽ちる食べ物のためではなく、いつまでもなくならないで、永遠の命に至る食べ物のために働きなさい。これこそ、人の子があなたがたに与える食べ物である。父である神が、人の子を認証されたからである。」 28そこで彼らが、「神の業を行うためには、何をしたらよいでしょうか」と言うと、 29イエスは答えて言われた。「神がお遣わしになった者を信じること、それが神の業である。」 30そこで、彼らは言った。「それでは、わたしたちが見てあなたを信じることができるように、どんなしるしを行ってくださいますか。どのようなことをしてくださいますか。 31わたしたちの先祖は、荒れ野でマンナを食べました。『天からのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです。」 32すると、イエスは言われた。「はっきり言っておく。モーセが天からのパンをあなたがたに与えたのではなく、わたしの父が天からのまことのパンをお与えになる。 33神のパンは、天から降って来て、世に命を与えるものである。」
 34そこで、彼らが、「主よ、そのパンをいつもわたしたちにください」と言うと、 35イエスは言われた。「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない。

奉納祈願

すべてのいのちを養われる神よ、あなたは一人子イエスを、天からパンとして世にお与えになりました。ここに供えるパンとブドウ酒が、永遠のいのちを与えるキリストの秘跡となりますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

拝領祈願

恵みあふれ神よ、まことのパンである主イエスのうちに一つに結ばれて祈ります。聖霊によって新たにされたわたしたちが、信仰の喜びをもって、神の国のために働く物となりますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今日の福音では、先週に続いて、イエスがわずかのパンを増やして5000人の人に食べさせた出来事を記すヨハネ6章が読まれました。今年は8月の間の主日に、継続して読まれてきたマルコ福音書の間に挿入される形でヨハネ6章が読まれます。連日、猛烈な暑さに見舞われる中で、砂漠をさまよったイスラエルの民に与えられた不思議な食べ物、そして、イエスが人里離れたところで、人々の飢えを不思議なパンで養われたことの意味を考えるのはふさわしいことです。

 第一朗読の出エジプト記では、人々が食べ物も飲み物も碌にない荒れ野という限界状況に置かれ、彼らをエジプトから導き出したモーセとアロンに不平を言いだしたことが読まれました。そして、彼らの嘆きを聞かれた主が、不思議な食べ物―マナーで人々を養うことをモーセに知らせ、事実、そのように、砂漠の生活の間、イスラエルの民は、マナで命をつないだことが聖書に記されています。しかし、それは、ただ、人々の苦しみの中からの嘆きを神が聞き入れ、そこから導き出したということではなく、「人はパンだけではなく、神の言葉によって生きる」ことを知らせるためだったと、少し後の時代に書かれた『申命記』は記していますが、はたして当時のイスラエルの人々はどこまで理解していたでしょうか。

 イエスによって、満ち足りるほどパンを食べた群衆は、イエスを追ってカファルナウムにまでやってきます。そのとき、イエスは人々に言います、「あなたがたがわたしを捜しているのは、しるしを見たからではなく、パンを食べて満腹したからだ」と。人々は、イエスによって飢えを癒され、満腹したことを忘れずにイエスのもとにやってきます。しかし、それは、あくまで、パンのため、パンで飢えを癒されたためでした。それ以上のこと、そこに含まれていた「しるし」の意味のことなど、まったく考えることができませんでした。そして、イエスは言います、「朽ちる食べ物ではなく、いつまでもなくならないで、永遠の命に至る食べ物のために働きなさい」と。申命記の中で、「人はパンだけではなく、神の口から出る言葉によって生きる」と言われた言葉と重なります。

 共観福音書から、少し後の時代に書かれたヨハネ福音書は、同じイエスの不思議な業に触れるにしても、その事実だけでなく、その奥にある意味、神がそれを通してなさろうとしておられたことーしるしーの意味を解き明かそうとして、群衆とのやりとり、そして、後に出てくる「ユダヤ人」たちとのやり取りに多くのスペースをあてます。

 しかし、人々が考える「しるし」はあくまで、目を見張らせ、人をあっと驚かせるような「しるし」ですが、イエスは、しるしとは、そのようなものでなく、むしろ、不思議な出来事の背後にある神の業を信じる心であると言われます。

 そして、ヨハネは、ついに、イエスが目指していたことの真実を、次の言葉で明らかにします。「わたしが命のパンである」と。人となられた神の子イエス自身が、人々をまことの命に生かす糧であること、そのために、自ら、人の世に生まれ、人々と共に生き、自らのすべてを人々のために差し出し、その飢え、渇きを決定的に癒す存在であることを宣言されるのです。

 群衆は、このイエスの思いをどこまで理解できたでしょうか。「ユダヤ人」は、反論するばかりで、それを受け止めることができません。弟子たちの多くも、それを機に離れていったとヨハネは記します。わたしたちはどうでしょうか。「あなたは永遠の命のかて、あなたをおいてだれのところに行きましょう」と答えたペトロのように、命の糧となられた主に、最後まで従う恵みを祈りましょう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。