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教皇の意向:子を失った親 (11月)

年間十九主日(A年)

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主よ、水の上を歩いてそちらに行かせてください。

マタイ14:28
集会祈願

 すべての人に目を注いでくださる神よ、救いを求めて集まったわたしたちを強めてください。不安や絶望の中から立ち上がり、神のことばにこたえて歩む力で満たされますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (列王記上19:9a、11-13a)

 〔そのと日、エリヤは神の山ホレブに着き、〕そこにあった洞穴に入り、夜を過ごした。見よ、そのとき、主の言葉があった。主は、「そこを出て、山の中で主の前に立ちなさい」と言われた。見よ、そのとき主が通り過ぎて行かれた。主の御前には非常に激しい風が起こり、山を裂き、岩を砕いた。しかし、風の中に主はおられなかった。風の後に地震が起こった。しかし、地震の中にも主はおられなかった。 12地震の後に火が起こった。しかし、火の中にも主はおられなかった。火の後に、静かにささやく声が聞こえた。 13それを聞くと、エリヤは外套で顔を覆い、出て来て、洞穴の入り口に立った。

🌸 答唱詩編 詩編85 典81③④⑤

: 神よ、わたしに目に注ぎ、
   強めてください、手をさしのべて。

神の語られることばを聞こう。
神は平和を約束される、
その民、神に従う民に、
心を神に向ける人に。 【答】

救いは神をおそれる人に近く、
栄光はわたしたちの地に住む。
いつくしみとまことはめぐり合い、
正義と平和はいただき合う。 【答】

まことは地から芽ばえ、正義は天から見守る。
神は恵みを注がれ、地は豊かに実る。
正義は神の前を進み、
平和はその足跡に従う。 【答】

🌸 第二朗読 (ローマ9:1-5)

使徒パウロのローマの教会への手紙

 1皆さん、〕わたしはキリストに結ばれた者として真実を語り、偽りは言わない。わたしの良心も聖霊によって証ししていることですが、 2わたしには深い悲しみがあり、わたしの心には絶え間ない痛みがあります。 3わたし自身、兄弟たち、つまり肉による同胞のためならば、キリストから離され、神から見捨てられた者となってもよいとさえ思っています。 4彼らはイスラエルの民です。神の子としての身分、栄光、契約、律法、礼拝、約束は彼らのものです。 5先祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストも彼らから出られたのです。キリストは、万物の上におられる、永遠にほめたたえられる神、アーメン。

アレルヤ唱 典269(19A)

 アレルヤ、アレルヤ。神はわたしの希望、わたしの望み。わたしはそのことばにより頼む。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (マタイ14:22-33)

マタイによる福音

 〔人々がパンを食べて満腹した後、〕イエスは弟子たちを強いて舟に乗せ、向こう岸へ先に行かせ、その間に群衆を解散させられた。 23群衆を解散させてから、祈るためにひとり山にお登りになった。夕方になっても、ただひとりそこにおられた。 24ところが、舟は既に陸から何スタディオンか離れており、逆風のために波に悩まされていた。 25夜が明けるころ、イエスは湖の上を歩いて弟子たちのところに行かれた。 26弟子たちは、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、「幽霊だ」と言っておびえ、恐怖のあまり叫び声をあげた。 27イエスはすぐ彼らに話しかけられた。「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない。」 28すると、ペトロが答えた。「主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。」 29イエスが「来なさい」と言われたので、ペトロは舟から降りて水の上を歩き、イエスの方へ進んだ。 30しかし、強い風に気がついて怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。 31イエスはすぐに手を伸ばして捕まえ、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われた。 32そして、二人が舟に乗り込むと、風は静まった。 33舟の中にいた人たちは、「本当に、あなたは神の子です」と言ってイエスを拝んだ。

奉納祈願

 愛と励ましを与えてくださる神よ、キリストの食卓を囲む喜びのうちに祈ります。今行う神秘を通して、主のことばがわたしたちのうちに響き渡り、信じる心が強められますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

拝領祈願

 ともにいてくださる神よ、いただいた恵みに感謝して祈ります。争いや不安に悩む世界の中で、主キリストを力強くのべ伝えることができたますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 ようやく夏休みに入り、連休、そして、お盆休みと、ゆったりした気持ちになるはずの時ですが、今年は、コロナの関係で、どこか重苦しい雰囲気の中にいる印象をぬぐえません。

 今日の福音のテーマも、どちらかと言えば、暗い不安な状況の中での希望を語るものです。パンを増やされた出来事の後、イエスは弟子たちを舟に乗せて向こう岸に行かせ、群衆を解散させられた後、ひとり山に退かれ、祈りの時をもたれます。主と別れた弟子たちは、夜の漁には慣れていたはずですが、逆風にこぎ悩んで不安に襲われます。夜明けごろ、主は湖の上を歩いて、彼らのところに行かれます。恐れに包まれていた弟子たちは、それが主であると認めることができず、おびえ、恐怖のあまり「幽霊だ」と叫び声をあげます。湖の上を、しかも、薄暗い夜明け、まさか主が歩いて近づいて来られるなどど、だれが想像できたでしょうか。

 第一朗読の中で、預言者エリヤは、夜、洞窟の中で、主の声を聞きます。非常に激しい風が起こり、次いで地震が起き、さらには火が起きます。しかし、その中に主はおられず、そのあとに「静かにささやく声が」あったことが記されます。しかし、弟子たちのために、主イエスは暗闇の中、強い向かい風の中で、思いもしない形でご自分をお現しになります。奇跡は、そのような意外な状況の中で起きるのです。平穏無事な時ではなく、嵐の中で、困難に直面し、己の無力をいやというほど体験させられているその瞬間に、主はご自身をあらわにされるのです。しかし、それを主と認めるためには信仰が必要です。

 主は言われます、「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない」。預言者たちが語り、主イエスが何度も病める人、苦しむ人に語られた言葉です。同じ出来事を伝える他の福音書では、そこで、イエスが舟に乗りこまれると風が静まり、舟が岸に着いたと記します。しかし、マタイはなぜか、ペトロの話を挿入します。教会の頭とされたペトロに対して特別な思いがあったからでしょうか。ペトロは、主だと気がつくと、「主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください」と言います。そして、主の言葉に従って、舟を降り水の上を歩き始めると、再び強い風に気がついて怖くなり沈みかけ、「主よ、助けてください」と言います。主は、手を伸ばしてペトロを捕まえ、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われます。

 ペトロは、大事な場面で、何度も人間的な弱さを表す人です。最後の晩餐の後、イエスはペトロに言われます「シモン、シモン、サタンはあなたがたを、小麦のようにふるいにかけることを神に願って聞き入れられた。しかし、わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った。だから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい」と。するとペトロは、「主よ、ご一緒になら、牢に入っても死んでもよいと覚悟しております」(ルカ22.31∼33)と見えを切ります。その後、イエスがペトロの否みを予告されたことはご存じのとおりです。

 しかし、ペトロを責めることはできません。わたしたち皆も、同じような弱さをもっています。何も起きない、平穏無事の時には、少々強がりを言ったり、必要以上に自己主張したりしているかもしれません。試練にあったとき、壁にぶつかったとき、わたしたちは試されます。わたしたちの信仰が口先だけのものなのか、本心からのものなのか。恐るべきことは突然、予想もしないときに訪れます。主ご自身も受難を前にして祈られました、「父よ、御心なら、この杯を取りのけてください。しかし、わたしの願いではなく、御心のままに行ってください」(ルカ22.42)と。主イエスが直面された最大の試練の中で、父なる神は、大いなる御業をもって、復活の栄光をお与えになりました。そこにわたしたちの希望があること、今日、あらためて心に刻みましょう。

 今日、8月9日は、長崎に原爆が投下されて75年目の日にあたります。亡くなられた多くの犠牲者、また、遺族の方々のために祈るとともに、世界から核兵器のない真の平和が一日も早く訪れますよう、今全世界を覆っているコロナ感染症の終息と合わせてお祈りいたしましょう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

1 comments

  1. 主よ、私に命令してそちらに行かせてください。
    まず、主に、そう言うこと。そして、待つこと。
    瞬時にやっていることかもしれないが、今日の福音で教えられたことだ。

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