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教皇の意向:子を失った親 (11月)

年間第十一月曜日(6/17)

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悪人に手向かってはならない。
集会祈願

🌸 第一朗読 (列王記上21:1-16)

 〔そのころ、〕イズレエルの人ナボトは、イズレエルにぶどう畑を持っていた。畑はサマリアの王アハブの宮殿のそばにあった。 2アハブはナボトに話を持ちかけた。「お前のぶどう畑を譲ってくれ。わたしの宮殿のすぐ隣にあるので、それをわたしの菜園にしたい。その代わり、お前にはもっと良いぶどう畑を与えよう。もし望むなら、それに相当する代金を銀で支払ってもよい。」 3ナボトはアハブに、「先祖から伝わる嗣業の土地を譲ることなど、主にかけてわたしにはできません」と言った。 4アハブは、イズレエルの人ナボトが、「先祖から伝わる嗣業の土地を譲ることはできない」と言ったその言葉に機嫌を損ね、腹を立てて宮殿に帰って行った。寝台に横たわった彼は顔を背け、食事も取らなかった。 5妻のイゼベルが来て、「どうしてそんなに御機嫌が悪く、食事もなさらないのですか」と尋ねると、 6彼は妻に語った。「イズレエルの人ナボトに、彼のぶどう畑をわたしに銀で買い取らせるか、あるいは望むなら代わりの畑と取り替えさせるか、いずれにしても譲ってくれと申し入れたが、畑は譲れないと言うのだ。」 7妻のイゼベルは王に言った。「今イスラエルを支配しているのはあなたです。起きて食事をし、元気を出してください。わたしがイズレエルの人ナボトのぶどう畑を手に入れてあげましょう。」

 8イゼベルはアハブの名で手紙を書き、アハブの印を押して封をし、その手紙をナボトのいる町に住む長老と貴族に送った。 9その手紙にはこう書かれていた。「断食を布告し、ナボトを民の最前列に座らせよ。 10ならず者を二人彼に向かって座らせ、ナボトが神と王とを呪った、と証言させよ。こうしてナボトを引き出し、石で打ち殺せ。」 11その町の人々、その町に住む長老と貴族たちはイゼベルが命じたとおり、すなわち彼女が手紙で彼らに書き送ったとおりに行った。 12彼らは断食を布告し、ナボトを民の最前列に座らせた。 13ならず者も二人来てナボトに向かって座った。ならず者たちは民の前でナボトに対して証言し、「ナボトは神と王とを呪った」と言った。人々は彼を町の外に引き出し、石で打ち殺した。 14彼らはイゼベルに使いを送って、ナボトが石で打ち殺されたと伝えた。 15イゼベルはナボトが石で打ち殺されたと聞くと、アハブに言った。「イズレエルの人ナボトが、銀と引き換えにあなたに譲るのを拒んだあのぶどう畑を、直ちに自分のものにしてください。ナボトはもう生きていません。死んだのです。」 16アハブはナボトが死んだと聞くと、直ちにイズレエルの人ナボトのぶどう畑を自分のものにしようと下って行った。

🌸 答唱詩編 詩編17 典113③④

アレルヤ唱 典

🌸 福音朗読 (マタイ5:38-42)

マタイによる福音

 〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕38「あなたがたも聞いているとおり、『目には目を、歯には歯を』と命じられている。 39しかし、わたしは言っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。 40あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせなさい。 41だれかが、一ミリオン行くように強いるなら、一緒に二ミリオン行きなさい。 42求める者には与えなさい。あなたから借りようとする者に、背を向けてはならない。」

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 「『目には目を、歯には歯を』と命じられている」。律法(出エジプト記、レビ記、申命記)に掲げられた定め。同害復讐法とか、同害報復の規定ともいわれるが、誤解を招きやすい訳語(Lex talionis)。聖書の世界だけでなく、古代社会に広く普及していた考え方。復讐の肯定ではなく、与えた損害の賠償を定める掟、損なわれた正義を回復する上で限度を定めた規定。被害者の権利よりも、加害者の義務を定めた掟とみるべき。
 相手の目を傷つけたら、目に相当する償いを、歯を痛めたのなら、歯に相当する償いをしなければならない。それ以下でもなく、それ以上でもない。そこには、復讐を黙認する思想はみじんもない。
 律法として、イスラエルの社会でずっと守られてきた掟。それに対して、イエスは言う、「悪人に手向かうな、だれかが右の頬を打つなら、左の頬を向け、下着を取られたら上着も与え、1ミリオン歩かされたら、2ミリオン歩き、求める者には与え、借りようとするものには背を向けるな」、と。
 イエスは、正義の回復、つまり、被害者の権利に基づく要求、加害者の義務履行、そのどちらでもない、それを超えた次元の行動を弟子たちに求めておられる。それは、単なる忍耐やあきらめ、卑屈ではなく、悪に打ち勝つ強い意志をもった行動、自分に害を加え、さらには、悪を行う、相手をゆるす姿勢である。神の愛がまさにそのような愛だからであろう。
 しかし、果たして、だれがそのような行動をとれるだろうか。イエスはそのような生き方を、十字架の死を通して示された。その愛に倣う恵みを祈るほかないのでは。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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