集会祈願
🌸 第一朗読 (ヨナ3.1-10)
1主の言葉が再びヨナに臨んだ。 2「さあ、大いなる都ニネベに行って、わたしがお前に語る言葉を告げよ。」
3ヨナは主の命令どおり、直ちにニネベに行った。ニネベは非常に大きな都で、一回りするのに三日かかった。 4ヨナはまず都に入り、一日分の距離を歩きながら叫び、そして言った。
「あと四十日すれば、ニネベの都は滅びる。」
5すると、ニネベの人々は神を信じ、断食を呼びかけ、身分の高い者も低い者も身に粗布をまとった。 6このことがニネベの王に伝えられると、王は王座から立ち上がって王衣を脱ぎ捨て、粗布をまとって灰の上に座し、 7王と大臣たちの名によって布告を出し、ニネベに断食を命じた。
「人も家畜も、牛、羊に至るまで、何一つ食物を口にしてはならない。食べることも、水を飲むことも禁ずる。 8人も家畜も粗布をまとい、ひたすら神に祈願せよ。おのおの悪の道を離れ、その手から不法を捨てよ。 9そうすれば神が思い直されて激しい怒りを静め、我々は滅びを免れるかもしれない。」
10神は彼らの業、彼らが悪の道を離れたことを御覧になり、思い直され、宣告した災いをくだすのをやめられた。
🌸 答唱詩編 詩編51 典7 ①③
詠唱 典263 ④
🌸 福音朗読 (ルカ11.29-32)
ルカによる福音
29〔そのとき、〕群衆の数がますます増えてきたので、イエスは話し始められた。「今の時代の者たちはよこしまだ。しるしを欲しがるが、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。 30つまり、ヨナがニネベの人々に対してしるしとなったように、人の子も今の時代の者たちに対してしるしとなる。 31南の国の女王は、裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。この女王はソロモンの知恵を聞くために、地の果てから来たからである。ここに、ソロモンにまさるものがある。 32また、ニネベの人々は裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。ニネベの人々は、ヨナの説教を聞いて悔い改めたからである。ここに、ヨナにまさるものがある。」
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
有名なヨナの話を引き合いに出して、イエスは悔い改めを説かれる。ヨナは、ご存じのように、最初に主の呼びかけを聞いたとき、恐ろしくなって舟に乗って逃げだし、途中で嵐に遭って舟が沈みそうになったとき、自分が大きな間違いをおかしたことを認め、自分を海に投げ込んでくれ、そうすれば助かるかもしれない、と言い、ヨナは海に投げ込まれ、大魚の腹に呑み込まれたという話で始まる。第一朗読で読まれたのはその後、再び神の呼びかけがあり、この度は素直に従って二ネベに赴き回心を呼びかけ、人々はこぞって回心したと、第3章に記されていることである。
ヨナが二ネべの人々にとってしるしとなったように、人の子、イエスも、当時の人々にとってしるしである、と主は言われる。イエスは直接人々に語りかけられた。今こそ、主に立ち帰る、恵みの時だと。そのために、多くの人々を癒し、貧しい人々、蔑まれた人々の友となられた。しかし、イエスの言動の中に、神の働き、神の存在を認めようとしなかった人も少なくなかった。マルコが記すように、心が鈍く、悟ることができなかったのだろうか。
わたしたちにも、様々なしるしが与えられている。毎日目にする小さな、しかし、素晴らしい神の被造物の中に。日の光の中に、小鳥たちのさえずりの中に。人々から受ける細やかな気遣いやもてなし、子どもたちの喜びにあふれた笑顔の中に。そして、解決の糸口がないと思っていた物事の意外な展開の中に。み言葉とともに、そのような小さなしるしの中に、神に向き直るための導きを受け止め、それに心を開く恵みを祈ろう。(S.T.)