諸聖人 祭日(11/01)
義のために迫害される人々は、幸いである
集会祈願
🌸 第一朗読 (黙示録7:2-4、9-14)
ヨハネの黙示
2わたし〔ヨハネ〕はまた、もう一人の天使が生ける神の刻印を持って、太陽の出る方角から上って来るのを見た。この天使は、大地と海とを損なうことを許されている四人の天使に、大声で呼びかけて、 3こう言った。「我々が、神の僕たちの額に刻印を押してしまうまでは、大地も海も木も損なってはならない。」 4わたしは、刻印を押された人々の数を聞いた。それは十四万四千人で、イスラエルの子らの全部族の中から、刻印を押されていた。
9この後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、玉座の前と小羊の前に立って、 10大声でこう叫んだ。
「救いは、玉座に座っておられるわたしたちの神と、
小羊とのものである。」
11また、天使たちは皆、玉座、長老たち、そして四つの生き物を囲んで立っていたが、玉座の前にひれ伏し、神を礼拝して、 12こう言った。
「アーメン。賛美、栄光、知恵、感謝、
誉れ、力、威力が、
世々限りなくわたしたちの神にありますように、
アーメン。」
13すると、長老の一人がわたしに問いかけた。「この白い衣を着た者たちは、だれか。また、どこから来たのか。」 14そこで、わたしが、「わたしの主よ、それはあなたの方がご存じです」と答えると、長老はまた、わたしに言った。「彼らは大きな苦難を通って来た者で、その衣を小羊の血で洗って白くしたのである。
🌸 答唱詩編 詩編24 典158 ①②③
🌸 第二朗読 (一ヨハネ3.1-3)
使徒ヨハネの手紙
1〔愛する皆さん、〕御父がどれほどわたしたちを愛してくださるか、考えなさい。それは、わたしたちが神の子と呼ばれるほどで、事実また、そのとおりです。世がわたしたちを知らないのは、御父を知らなかったからです。 2愛する者たち、わたしたちは、今既に神の子ですが、自分がどのようになるかは、まだ示されていません。しかし、御子が現れるとき、御子に似た者となるということを知っています。なぜなら、そのとき御子をありのままに見るからです。 3御子にこの望みをかけている人は皆、御子が清いように、自分を清めます。
アレルヤ唱 典276(諸聖人)
🌸 福音朗読 (マタイ5:1-12a)
マタイによる福音
1〔そのとき、〕イエスはこの群衆を見て、山に登られた。腰を下ろされると、弟子たちが近くに寄って来た。 2そこで、イエスは口を開き、教えられた。
幸い
3「心の貧しい人々は、幸いである、
天の国はその人たちのものである。
4悲しむ人々は、幸いである、
その人たちは慰められる。
5柔和な人々は、幸いである、
その人たちは地を受け継ぐ。
6義に飢え渇く人々は、幸いである、
その人たちは満たされる。
7憐れみ深い人々は、幸いである、
その人たちは憐れみを受ける。
8心の清い人々は、幸いである、
その人たちは神を見る。
9平和を実現する人々は、幸いである、
その人たちは神の子と呼ばれる。
10義のために迫害される人々は、幸いである、
天の国はその人たちのものである。
11わたしのためにののしられ、迫害され、身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びせられるとき、あなたがたは幸いである。 12喜びなさい。大いに喜びなさい。天には大きな報いがある。
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
教会の暦には、年間を通して、多数の聖人の祝日や記念日があるが、今日祝う「諸聖人の祭日」は、教会が「聖人」と認めたすべての人を、賛美と感謝の心をもって記念する日である。先日、韓国で大変な雑踏事故が起きたが、実は、彼らが集まったハロウィーン(All Hallows’Eve)は、本来、この諸聖人の祝日の前夜の意味である。
諸聖人の祝日は、使徒や殉教者を記念する祝日として始められたが、殉教者に限らず、キリストに従って、生前からその傑出した徳によって「聖人」として尊敬された人、人々への奉仕や宣教に捧げつくした人等、教会が公式に聖人として認めた人々をたたえ、神に感謝と賛美を捧げる日である。日本の教会にも、多くの殉教者が聖人の列に加えられている。
聖人たちは、様々な民族、身分、年齢、状況の中で、神の招きに自らを開き、応えていったという共通点があるが、その一人一人の生き方を知れば知るほど、人並外れた心の広さ、神に仕える熱意、人々への惜しみない愛に感動させられる。天の栄光に挙げられた聖人たちは、現在を生きる信仰者の模範であり、また、神のもとに憩われる力強い執り成し手である。
福音は、山上の説教からの言葉だが、真の「幸い」が、人間が考える「しあわせ」と違い、もっぱら自らを空しくし、神にすべてを委ねることからくることを、聖人たちの生き方を通して悟り、それを目指して生きる恵みを祈ろう。(S.T.)