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教皇の意向:子を失った親 (11月)

主の降誕(日中)祭日(12月25)

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言は肉となって、わたしたちの間に宿られた

ヨハネ1:14
集会祈願

永遠の父よ、あなたは、人間を優れたものとして造り、救いのわざを通して、さらに優れたものにしてくださいました。神のひとり子が人となられたことによって、わたしたちに神のいのちが与えられますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

???? 第一朗読 (イザヤ52.7-10)

 7いかに美しいことか
山々を行き巡り、良い知らせを伝える者の足は。
彼は平和を告げ、恵みの良い知らせを伝え
救いを告げ
あなたの神は王となられた、と
シオンに向かって呼ばわる。
8その声に、あなたの見張りは声をあげ
皆共に、喜び歌う。
彼らは目の当たりに見る
主がシオンに帰られるのを。
9歓声をあげ、共に喜び歌え、エルサレムの廃虚よ。
主はその民を慰め、エルサレムを贖われた。
10主は聖なる御腕の力を
国々の民の目にあらわにされた。
地の果てまで、すべての人が
わたしたちの神の救いを仰ぐ。

???? 答唱詩編 詩編98 典149 ①②③

答 遠く地の果てまで、
  すべての者が神の救いを見た。

新しい歌を神にうたえ。
神は不思議なわざを行われた。
神の偉大な右の手、
そのとうとい腕は救いの力。 【答】

神は救いをしめし、
諸国の民に正義を現わされた。
いつくしみともことをもって、
イスラエルに心を留めらっれる。 【答】

世界よ、神に向かって喜びの声をあげ、
賛美の歌で神をほめよ。
たて琴をかなでて、神をたたえ、
その調べに合わせてほめ歌え。  【答】

???? 第二朗読 (べブライ1.1-6)

 1神は、かつて預言者たちによって、多くのかたちで、また多くのしかたで先祖に語られたが、 2この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました。神は、この御子を万物の相続者と定め、また、御子によって世界を創造されました。 3御子は、神の栄光の反映であり、神の本質の完全な現れであって、万物を御自分の力ある言葉によって支えておられますが、人々の罪を清められた後、天の高い所におられる大いなる方の右の座にお着きになりました。 4御子は、天使たちより優れた者となられました。天使たちの名より優れた名を受け継がれたからです。
5いったい神は、かつて天使のだれに、
「あなたはわたしの子、
わたしは今日、あなたを産んだ」
と言われ、更にまた、
「わたしは彼の父となり、
彼はわたしの子となる」
と言われたでしょうか。 
6〔むしろ、〕神はその長子を
この世界に送るとき、
「神の天使たちは皆、彼を礼拝せよ」
と言われました。

アレルヤ唱 典258(主の降誕日中)

アレルヤ、アレルヤ。偉大な光がきょう地上に下り、聖なるこの日はわたしたちを照れした。諸国の民は来て主を礼拝せよ。アレルヤ、アレルヤ。

???? 福音朗読 (ヨハネ1.1-18)

ヨハネによる福音
 1初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。 2この言は、初めに神と共にあった。 3万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。 4言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。 5光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。6神から遣わされた一人の人がいた。その名はヨハネである。 7彼は証しをするために来た。光について証しをするため、また、すべての人が彼によって信じるようになるためである。 8彼は光ではなく、光について証しをするために来た。 9その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。 10言は世にあった。世は言によって成ったが、世は言を認めなかった。 11言は、自分の民のところへ来たが、民は受け入れなかった。 12しかし、言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。 13この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである。14言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた。 15ヨハネは、この方について証しをし、声を張り上げて言った。「『わたしの後から来られる方は、わたしより優れている。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この方のことである。」 16わたしたちは皆、この方の満ちあふれる豊かさの中から、恵みの上に、更に恵みを受けた。 17律法はモーセを通して与えられたが、恵みと真理はイエス・キリストを通して現れたからである。 18いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。

奉納祈願

恵み豊かな神よ、主の降誕を祝い、この供えものをささげて祈ります。わたしたちにゆるしと平和が与えられ、あなたに完全な礼拝がささげられますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

拝領祈願

いつくしみ深い父よ、秘跡に強められたわたしたちの祈りを聞き入れてください。きょう世にお生まれになった救い主が、わたしたちを神のこどもとし、不滅のいのちにあずからせてくださいますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana

???? 分かち合い

 クリスマスおめでとうございます。昨晩のミサに出られた方も少なくないと思いますが、今日の日中のミサでは、わたしたちが馴染んできた見方とは、少し違った観点からクリスマスを考えるように導かれています。

 わたしたちの多くが抱いているクリスマスのイメージと言えば、ルカやマタイが記している幼児誕生の物語です。天使の告げを受けたマリアとヨセフが人口調査の勅令に従って、ナザレからベツレヘムに行き、そこでイエスがお生まれになる光景です。天使の知らせを聞いて、ベツレヘムに出かけた羊飼いが見たのは、馬小屋で「飼葉桶に寝る乳飲み子」でした。この情景だけでも、わたしたちの心を揺さぶるものがありますが、ヨハネは、そこから遡って「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた」と、有名な言葉で福音書を始めます。

 ご存じの通り、お生まれになった神の子、イエスは、長じてイスラエルの人々の前に現われ、神の言葉を語り、病人をいやし、神の国が近づいたことを宣言されました。しかし、そうしたイエスを受け入れることのできなかったユダヤ人指導者は、イエスをさばきにかけ、ピラトの手を借りて亡き者にします。しかし、神はイエスを死者の中から復活させ、聖霊を注いで、イエスを信じる人々の教会を始められたのです。

 この聖霊が働く教会の中で、あの十字架に付けられて亡くなり、復活されたイエスは、一体どのような方なのか、神を「父」と呼び、自らを「子」とみなすイエスは、どこから来られたのか、などについての反省が重ねられ、イエスの本質についての理解が深められてゆきました。ヨハネはそうした神学的洞察を踏まえて独自の福音書を書き、その冒頭に、人々の中で生きられたイエスが、神ご自身の知恵と意志を表す「言」と断定し、世の初めからあった「言」が人となってこの世にお出でになったのだとする神学を展開するようになったのです。

 実は、第二朗読で読まれた「ヘブライ人への手紙」にも似た考えが表れています。「神は、かつて預言者たちによって、多くのかたちで、また多くのしかたで先祖に語られたが、この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました」と記します。

 時間と空間を超えた神と等しい「言」、世界の創造の始めから神と共にあり、神であった方、神の栄光を様々な形で表してこられた「言」が、まさに、時間と空間に縛られる、人間の世界の一員になると言うことは、人間の想像を超える出来事であり、ユダヤ人にとって、考えられない現実でした。「世は言によって成ったが、世は言を認めなかった。言は、自分の民のところへ来たが、民は受け入れなかった」とヨハネは記します。あれだけ、神の言葉によって養われ、鍛えられ、癒されたイエスラエルの民でさえ受け入れることができなかった、「言」が人となるという神秘の前に、わたしたちも、へりくだって、自らの至らなさ、愚かさを認めなければなりません。しかも、神の言そのものである方が人となるということは、ヨハネが6章の中で、しつこいほど強調しておられるように、人となられた「言」が人々のために砕かれ、人々を生かす「命の糧」(パン)となり、人々とともに、この世の旅をともに歩んでくださることをも意味しているのです。聖体拝領の前に唱える言葉、「あなたは神の子キリスト、永遠のいのちの糧、あなたをおいてだれのところに行きましょう」は、イエスの話についてゆけず離れていった人々を前に、弟子たちが確信をもって語った言葉なのです。

 これほどの大きな神秘の前に立たされ、それを受け入れる恵みをいただいたことに感謝いたしましょう。そして、つい、人間的な思いに縛られ、神秘に生かされていることを忘れがちなわたしたちの目を、この降誕節にあたって、神が開き、導いてくださるよう祈りましょう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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