この子には主の力が及んでいたのである
集会祈願
🌸 第一朗読 (マラキ3.1-4、23-24)
1見よ、わたしは使者を送る。
彼はわが前に道を備える。
あなたたちが待望している主は
突如、その聖所に来られる。
あなたたちが喜びとしている契約の使者
見よ、彼が来る、と万軍の主は言われる。
2だが、彼の来る日に誰が身を支えうるか。
彼の現れるとき、誰が耐えうるか。
彼は精錬する者の火、洗う者の灰汁のようだ。
3彼は精錬する者、銀を清める者として座し
レビの子らを清め
金や銀のように彼らの汚れを除く。
彼らが主に献げ物を
正しくささげる者となるためである。
4そのとき、ユダとエルサレムの献げ物は
遠い昔の日々に
過ぎ去った年月にそうであったように
主にとって好ましいものとなる。
23見よ、わたしは
大いなる恐るべき主の日が来る前に
預言者エリヤをあなたたちに遣わす。
24彼は父の心を子に
子の心を父に向けさせる。
わたしが来て、破滅をもって
この地を撃つことがないように。
🌸 答唱詩編 詩編25 典137 ①③
答:すべての人の救いを願い、わたしはあなたを待ち望む。
神よ、あなたの道を示し、
その小道を教えてください。
あなたの真理のうちに、
わたしを導き、さとしてください。【答】
契約とさとしを守る人に、
神への小道はいつくしみとまことにあふれる。
神をおそれる人に神は心を開き、
契約を示し、さとされる。【答】
アレルヤ唱 典257 12月23日
アレルヤ、アレルヤ。諸国民の待望の王、神と人とを一つに合わせるいしずえの石、あなたが土から造られた人を救いに来てください。アレルヤ、アレルヤ。
🌸 福音朗読 (ルカ1.57-66)
ルカによる福音
57さて、月が満ちて、エリサベトは男の子を産んだ。 58近所の人々や親類は、主がエリサベトを大いに慈しまれたと聞いて喜び合った。 59八日目に、その子に割礼を施すために来た人々は、父の名を取ってザカリアと名付けようとした。 60ところが、母は、「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。 61しかし人々は、「あなたの親類には、そういう名の付いた人はだれもいない」と言い、 62父親に、「この子に何と名を付けたいか」と手振りで尋ねた。 63父親は字を書く板を出させて、「この子の名はヨハネ」と書いたので、人々は皆驚いた。 64すると、たちまちザカリアは口が開き、舌がほどけ、神を賛美し始めた。 65近所の人々は皆恐れを感じた。そして、このことすべてが、ユダヤの山里中で話題になった。 66聞いた人々は皆これを心に留め、「いったい、この子はどんな人になるのだろうか」と言った。この子には主の力が及んでいたのである。
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
クリスマスはいよいよ二日後に迫ってきましたが、今日の福音は、洗礼者ヨハネの誕生についてです。しかし、ルカがヨハネの誕生について記すとき、イエスの誕生のように、誕生に至る経緯、誕生された時の様子等には一切触れません。ルカが洗礼者ヨハネの誕生にあたって大事にするのはただ一つ、その名前、ヨハネのことです。
名前というものは、わたしたち皆、誕生の時に親からもらったものです。そこには、親の期待、喜び、愛情が込められています。子は、親の思いを知らず、当たり前のように、自分の名前を受け入れて生きてゆきます。ある日、ふと、どうしてこんな名前なのだろうか、と疑問をもつかもしれません。人々は、他人の名前について、無責任にあれこれ言います。どうしてそんな名前をつけたのか、と。ヨハネは、当時の習慣に反して、父の名前、ザカリアではなく、神が与えたヨハネと名付けられました。
わたしたちは、洗礼のとき、生まれたときの名前に加えて、霊名(洗礼名)をいただきます。それは、肉親の親ではなく、わたしたちに存在を与えてくださる神の思いを反映するものです。神の期待、神の喜び、神の愛を表す名前です。今日記念する洗礼者の名前は、ヨハネ、ヘブライ語でヨハナンー神は憐れみ深いーを意味する名前です。年老いて授かった、まさに、神のあわれみを体現するものと言う意味です。
それぞれがいただいた霊名を思いながら、神が寄せてくださる期待、そして愛にどれだけ応えているか、振り返る恵みを祈りましょう。(S.T.)