集会祈願
全能の父よ、復活節を通して、御子イエスの受難と栄光の神秘を祝ったわたしたちが、日々の生活の中で、その喜びに生きることができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
🌸 第一朗読 (使徒28:16-20、30-31)
使徒たちの宣教
16わたしたちがローマに入ったとき、パウロは番兵を一人つけられたが、自分だけで住むことを許された。
17三日の後、パウロはおもだったユダヤ人たちを招いた。彼らが集まって来たとき、こう言った。「兄弟たち、わたしは、民に対しても先祖の慣習に対しても、背くようなことは何一つしていないのに、エルサレムで囚人としてローマ人の手に引き渡されてしまいました。 18ローマ人はわたしを取り調べたのですが、死刑に相当する理由が何も無かったので、釈放しようと思ったのです。 19しかし、ユダヤ人たちが反対したので、わたしは皇帝に上訴せざるをえませんでした。これは、決して同胞を告発するためではありません。 20だからこそ、お会いして話し合いたいと、あなたがたにお願いしたのです。イスラエルが希望していることのために、わたしはこのように鎖でつながれているのです。」
30パウロは、自費で借りた家に丸二年間住んで、訪問する者はだれかれとなく歓迎し、 31全く自由に何の妨げもなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストについて教え続けた。
🌸 答唱詩編 詩編33 典46③④
答:神の注がれる目は、神をおそれる者に、
神の愛に希望をおく者の上に。
神を王としていただく国、
神のものとして選らばれた民はしあわせ。
神は天から目をそそぎ、
人々をすべて見ておられる。 【答】
神はその住まいから、
地に住むすべての人に目をそそがれる。
神はひとりひとりの心をつくり、
そのわざを見抜かれる。 【答】
アレルヤ唱
アレルヤ、アレルヤ。すべての真理を教えてくださる真理の霊を遣わそう。アレルヤ、アレルヤ。
🌸 福音朗読 (ヨハネ21:20-25)
ヨハネによる福音
〔その時、〕20ペトロが振り向くと、イエスの愛しておられた弟子がついて来るのが見えた。この弟子は、あの夕食のとき、イエスの胸もとに寄りかかったまま、「主よ、裏切るのはだれですか」と言った人である。 21ペトロは彼を見て、「主よ、この人はどうなるのでしょうか」と言った。 22イエスは言われた。「わたしの来るときまで彼が生きていることを、わたしが望んだとしても、あなたに何の関係があるか。あなたは、わたしに従いなさい。」 23それで、この弟子は死なないといううわさが兄弟たちの間に広まった。しかし、イエスは、彼は死なないと言われたのではない。ただ、「わたしの来るときまで彼が生きていることを、わたしが望んだとしても、あなたに何の関係があるか」と言われたのである。
24これらのことについて証しをし、それを書いたのは、この弟子である。わたしたちは、彼の証しが真実であることを知っている。
25イエスのなさったことは、このほかにも、まだたくさんある。わたしは思う。その一つ一つを書くならば、世界もその書かれた書物を収めきれないであろう。
奉納祈願
聖なる父よ、聖霊を送って、わたしたちをすべての罪から清めてください。あなたを心からたたえ、主の食卓にふさわしくあずかることができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
拝領祈願
いつくしみ深い神よ、新しい契約にあずかるわたしたちが古いものを脱ぎ捨て、日々キリストのいのちに生きることができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
🌸 分かち合い
ヨハネ福音書のいよいよ最後の部分。復活された主イエスは弟子たちと朝食を共にした後、ペトロに尋ねる、「わたしを愛するか」。イエスの再三の問いに自分の愛の小ささを痛感させられたペトロは、自分の後ろに、「イエスの愛しておられた弟子」がいるのに気づき、「この人はどうなるのでしょうか」と尋ねる。この謎めいた弟子は、イエスから深い愛を受け、晩餐の席でイエスの隣に座り、十字架のもとにまで従った弟子、ヨハネに違いない。「あなたは年をとると、両手を伸ばして、他の人に帯を締められ、行きたくないところへ連れて行かれる」と言われた自分と比べて、ペトロは当然のように、自分との違いを感じさせられたのだろう。
人間はとかく他人と比較したがるもの。どうして自分は兄と違うのか、どうしてあの友人のようにできないのか、どうして自分は愛されないのか等。カインとアベルの話に始まった、聖書はそうした兄弟の話にことかかない。神は、皆に同じ愛を注がれるが、受ける側は、勝手な思い込みで、他人を羨んだり、ねたんだりする。だれよりもよくご存じの神は、その人にふさわしいもの、必要なものを与えてくださる。
ペトロは殉教の最期をとげ、ヨハネは自然死を迎えたと言われる。ペトロは教会の頭、羊のために命を捧げた牧者としての使命を生き抜き、ヨハネは、もっぱら神の愛を告げ知らせる弟子として生涯を全うした。いずれの道を通しても、証しを残し、教会の礎を築いた弟子のように、「わたしに従いなさい」と言われた主に、最後まで従う恵みを祈ろう。(S.T.)
🌸 祈り
聖霊来てください
聖霊来てください。あなたの光の輝きで、
わたしたちを照らしてください。
貧しい人の父、心の光、証の力を注ぐ方。
やさしい心の友、さわやかな憩い、ゆるぐことのないよりどころ。
苦しむ時の励まし、暑さの安らい、憂いの時の慰め。
恵み溢れる光、信じる者の心を満たす光よ。
あなたの助けがなければ、すべてははかなく消えてゆき、
だれも清く生きてはゆけない。
汚れたものを清め、すさみをうるおし、受けた痛手をいやす方。
固い心を和らげ、冷たさを温め、乱れた心を正す方。
あなたのことばを信じてより頼む者に、尊い力を授ける方。
あなたはわたしの支え、恵みの力で、救いの道を歩み続け、
終わりなく喜ぶことができますように。
アーメン。
「聖霊の続唱」(カトリック中央協議会)