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教皇の意向:子を失った親 (11月)

年間第四主日 C年(1/30)

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「この聖書の言葉は、今日、実現した」

ルカ4:21
集会祈願

🌸 第一朗読 (エレミヤ1.4-5、17-19)

4主の言葉がわたしに臨んだ。
5「わたしはあなたを母の胎内に造る前から
あなたを知っていた。
母の胎から生まれる前に
わたしはあなたを聖別し
諸国民の預言者として立てた。」
17あなたは腰に帯を締め
立って、彼らに語れ
わたしが命じることをすべて。
彼らの前におののくな
わたし自身があなたを
彼らの前でおののかせることがないように。
18わたしは今日、あなたをこの国全土に向けて
堅固な町とし、鉄の柱、青銅の城壁として
ユダの王やその高官たち
その祭司や国の民に立ち向かわせる。
19彼らはあなたに戦いを挑むが
勝つことはできない。
わたしがあなたと共にいて、救い出すと
主は言われた。

🌸 答唱詩編 詩編71 典146 ①②③

答 父よ、あなたこそわたしの神、
  わたしのすべてをあなたに。

神よ、あなたのもとにわたしはのがれる。
あなたの正義でわたしを救い、
わたしにこたえ、助けてください。
身を避ける岩、
わたしを救うとりでとなってください。 【答】

神よ、あなたはわたしの岩、わたしのとりで。
あなたに逆らう者からわたしを救ってください。
神よ、あなたはわたしの希望、
わたしはいつもあなたをたたえる。 【答】

神よ、あなたの正義と救いのわざを
わたしは昼も夜も告げ知らせる。
神の力あるみわざを語り、
あなたのものである正義を
わたしはほめ歌う。  【答】

🌸 第二朗読 (一コリント12.31~13.13、また、13.4-13)

 31〔皆さん、〕あなたがたは、もっと大きな賜物を受けるよう熱心に努めなさい。
 1たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。 2たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。 3全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。
 4愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。 5礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。 6不義を喜ばず、真実を喜ぶ。 7すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。
 8愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、 9わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。 10完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。 11幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。 12わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。 13それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。

アレルヤ唱 典271 4C

アレルヤ、アレルヤ。貧しい人に福音を、捕らわれ人に解放をつげるために、神はわたしを遣わされた。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (ルカ4.21-30)

ルカによる福音
  21〔そのとき、ナザレ会堂で預言者イザヤの書を読まれた〕イエスは、「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」と話し始められた。 22皆はイエスをほめ、その口から出る恵み深い言葉に驚いて言った。「この人はヨセフの子ではないか。」 23イエスは言われた。「きっと、あなたがたは、『医者よ、自分自身を治せ』ということわざを引いて、『カファルナウムでいろいろなことをしたと聞いたが、郷里のここでもしてくれ』と言うにちがいない。」 24そして、言われた。「はっきり言っておく。預言者は、自分の故郷では歓迎されないものだ。 25確かに言っておく。エリヤの時代に三年六か月の間、雨が降らず、その地方一帯に大飢饉が起こったとき、イスラエルには多くのやもめがいたが、 26エリヤはその中のだれのもとにも遣わされないで、シドン地方のサレプタのやもめのもとにだけ遣わされた。 27また、預言者エリシャの時代に、イスラエルには重い皮膚病を患っている人が多くいたが、シリア人ナアマンのほかはだれも清くされなかった。」 28これを聞いた会堂内の人々は皆憤慨し、 29総立ちになって、イエスを町の外へ追い出し、町が建っている山の崖まで連れて行き、突き落とそうとした。 30しかし、イエスは人々の間を通り抜けて立ち去られた。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今年は典礼上C年にあたり、主日のミサでは、ルカ福音書が連続して読まれることになっています。ルカは、なじみ深いイエスの降誕前後の様子を記していますし、神の慈しみの愛を示す印象的なたとえ話をいくつも伝えています。イエスの教え、キリスト教のこころを、わかりやすく語る福音書として、貴重な文書です。

 使徒言行録を含むルカ文書の大きな特徴の一つは、キリストの福音が、ユダヤ人世界の中心であるエルサレムから始まって、異邦人の世界、そして、全世界に宣べ伝えられるものだと言う主張です。それが現実のものとなるのは、イエスの復活後、聖霊が弟子たちの上に降り、使徒たちが世界に向かって宣教を始めたことによりますが、その芽は、イエスご自身にあったことも否めません。

 今日の福音は、先週に続いて、イエスが故郷ナザレの会堂で聖書を朗読された場面があてられています。先週の箇所は、イエスがお読みになったイザヤ預言者の言葉が中心にありました。「貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれた。主がわたしを遣わされたのは、捕らわれている人に解放を、目の見えない人に視力の回復を告げ、圧迫されている人を自由にし、主の恵みの年を告げるためである。」と。そして、今日の福音はそれを受けて、「この聖書の言葉は、今日あなたがたが耳にしたとき、実現した」というイエスの言葉で始まります。福音が、どこにでも、どんな国、民族、社会にも存在する、貧しい人、貧しいがゆえにいろいろなハンディを負って生きることを余儀なくされている人、様々な理由で囚われ、拘束され、自由を奪われ、非人間的な状況に生きることを強いられている人、そして、目に限らず、様々な肉体的な疾患によって、行動を制限され、他人の援助を必要としている人、そのような人に、自由と解放をもたらす福音が今告げられ、そして、実現するという力強い宣言の言葉です。

 それを聞いた人々は「イエスをほめ、その口から出る恵み深い言葉に驚いた」とあります。素直なこころで聞いた人々の反応はそのようなものだったのでしょう。しかし、福音書は続けます、「この人はヨセフの子ではないか」と。「ヨセフの子」、「大工の子」、「マリアの子」、いずれも、同郷の人々がよく知っている、特に、これといって目立つところもなく、自分たちと同じような、貧しい、つつましい生活、労働で身を立てている男が、何を、突然、人が変わったように言い出すのか、という故郷の人々の思いがそこに込められているのではないでしょうか。

 イエスは、そうした人々の心を見抜かれます。旧約時代、預言者エリヤが行った不思議、預言者エリシャが行った奇跡、そのいずれも、ユダヤ人の世界を超えた、異邦人の世界、シドン地方サレプタのやもめ、そして、ユダヤ人を軽蔑の目で見下すシリア人ナアマンに対してでした。神の恵みが、イスラエルの領域を超えて、異邦人の世界に及ぶことは、旧約の預言者の意識の中にあったのです。

 第一朗読で読まれたエレミヤの預言には、そうした、広い心がにじんでいます。エレミヤは、すでに小さくされた南王国ユダがいよいよ滅亡の危機に直面した時期に生きた預言者です。エレミヤを召された神のことばは印象的です。「母の胎から生まれる前に、わたしはあなたを聖別し、諸国民の預言者として立てた」。エレミヤは、ユダの民だけでなく、周辺の国々を含む、より広い世界の中で、神のことばを語る使命を委ねられます。それは、決して、やさしい使命ではありません。身の危険を伴う戦いです。しかし、神は言われます、「わたしは今日、あなたをこの国全土に向けて堅固な町とし、鉄の柱、青銅の城壁として、ユダの王やその高官たち、その祭司や国の民に立ち向かわせる。・・・わたしがあなたと共にいて、救い出す」と。

 福音、そして、神のことばは力強く、いのちに溢れ、実現力を伴うものです。しかし、それを語り、それが実を結ぶ過程で、様々な抵抗や障碍に出会うことも避けられません。預言者たちが受けた苦しみ、イエス自身の会堂での経験、そして使徒たちが、宣教旅行の途中で受けた様々な試練はそれを物語っています。そうした信仰の先輩たちが経験した苦しみを通して、わたしたちに福音が伝えられたことを思い、感謝のうちに、その福音を、困難の中にあっても、一層喜びをもって生きることができるよう恵みを祈りましょう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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