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教皇の意向:子を失った親 (11月)

年間第十八水曜日(8/9)

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婦人よ、あなたの信仰は立派だ。

マタイ15:28
集会祈願

🌸 第一朗読 (民数記13.1-2、25~14.1、26-30a、34-35)

 1〔その日、パランの荒れ野で、〕主はモーセに言われた。
 2「人を遣わして、わたしがイスラエルの人々に与えようとしているカナンの土地を偵察させなさい。父祖以来の部族ごとに一人ずつ、それぞれ、指導者を遣わさねばならない。」
 25四十日の後、彼らは土地の偵察から帰って来た。 26パランの荒れ野のカデシュにいるモーセ、アロンおよびイスラエルの人々の共同体全体のもとに来ると、彼らと共同体全体に報告をし、その土地の果物を見せた。 27彼らはモーセに説明して言った。「わたしたちは、あなたが遣わされた地方に行って来ました。そこは乳と蜜の流れる所でした。これがそこの果物です。 28しかし、その土地の住民は強く、町という町は城壁に囲まれ、大層大きく、しかもアナク人の子孫さえ見かけました。 29ネゲブ地方にはアマレク人、山地にはヘト人、エブス人、アモリ人、海岸地方およびヨルダン沿岸地方にはカナン人が住んでいます。」
 30カレブは民を静め、モーセに向かって進言した。「断然上って行くべきです。そこを占領しましょう。必ず勝てます。」 31しかし、彼と一緒に行った者たちは反対し、「いや、あの民に向かって上って行くのは不可能だ。彼らは我々よりも強い」と言い、 32イスラエルの人々の間に、偵察して来た土地について悪い情報を流した。「我々が偵察して来た土地は、そこに住み着こうとする者を食い尽くすような土地だ。我々が見た民は皆、巨人だった。 33そこで我々が見たのは、ネフィリムなのだ。アナク人はネフィリムの出なのだ。我々は、自分がいなごのように小さく見えたし、彼らの目にもそう見えたにちがいない。」
 1共同体全体は声をあげて叫び、民は夜通し泣き言を言った。
 26主はモーセとアロンに仰せになった。 27「この悪い共同体は、いつまで、わたしに対して不平を言うのか。わたしは、イスラエルの人々がわたしに対して言う不平を十分聞いた。 28彼らに言うがよい。『主は言われる。わたしは生きている。わたしは、お前たちが言っていることを耳にしたが、そのとおり、お前たちに対して必ず行う。 29お前たちは死体となってこの荒れ野に倒れるであろう。わたしに対して不平を言った者、つまり戸籍に登録をされた二十歳以上の者はだれ一人、 30わたしが手を上げて誓い、あなたたちを住まわせると言った土地に入ることはない。
 34あの土地を偵察した四十日という日数に応じて、一日を一年とする四十年間、お前たちの罪を負わねばならない。お前たちは、わたしに抵抗するとどうなるかを知るであろう。 35主であるわたしは断言する。わたしに逆らって集まったこの悪い共同体全体に対して、わたしはこのことを行う。彼らはこの荒れ野で死に絶える。』」

🌸 答唱詩編 詩編78 典59 ③a⑤a

答 神のわざを思い起こそう、
  力ある不思議なわざ。

神はエジプトの地、ゾアンの野で、
先祖のために不思議なわざを行われた。
海を分けて彼らを渡らせ、
水を立てて壁のようにされた。  【答】

それでも、彼らは罪をおかし、
不思議なわざを信じようとしなかった。
彼らの日々は吹き消され、
その命はにわかに絶えた。  【答】

アレルヤ唱 典271 ⑭

アレルヤ、アレルヤ。偉大な預か言者がわたしたちのうちに現れ、神は民を訪れてくださった。アレルヤ、アレルヤ。w

🌸 福音朗読 (マタイ15.21-28)

マタイによる福音

 21〔その時、イエスは〕ティルスとシドンの地方に行かれた。 22すると、この地に生まれたカナンの女が出て来て、「主よ、ダビデの子よ、わたしを憐れんでください。娘が悪霊にひどく苦しめられています」と叫んだ。 23しかし、イエスは何もお答えにならなかった。そこで、弟子たちが近寄って来て願った。「この女を追い払ってください。叫びながらついて来ますので。」 24イエスは、「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」とお答えになった。 25しかし、女は来て、イエスの前にひれ伏し、「主よ、どうかお助けください」と言った。 26イエスが、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」とお答えになると、 27女は言った。「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」 28そこで、イエスはお答えになった。「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。」そのとき、娘の病気はいやされた。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 カナンの女との出会い、そして、娘の癒しの物語
 「カナン」と言えば、イスラエルの民が約束の地に定着する前に住んでいた住民の総称。マタイは、マルコが「シロ・フェニキア」と言っている所を、あえて、「カナンの女」と呼ぶことで、当時の教会(マタイの教会)がもっていた、否定しがたい差別意識を表わしているのかもしれない。娘を癒してほしい、という女の懇願に対して、イエスは、最初は沈黙、そして、執拗な訴えに対して、「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」と言われる。
 イエスの婉曲的な拒絶の言葉に、女はしたたかに答える、「小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです」と。
自らを小さな存在、小犬として認め、さらには、いただく恵みをパン屑とまで、卑下して言う、女のとっさの機転とユーモアのセンスに感銘を受けない人がいるだろうか。さすがのイエスも、「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように」と言い、娘を癒された。
 英神父は『イエスに出会った女性たち』の中の「カナンの女」の章に、「偏見を打ち破る信仰の力」と副題をつけている。彼は、イエスが当初いだいていた「ユダヤ人中心主義」が、この女性との出会いによって打ち破られ、より広い異邦人世界への福音の展開が視野に入ってきたと説明する。異邦人への宣教は、復活後弟子たちによって実現するが、イエス自身の働きが、つねに、貧しい人、病人、罪びと、外国人など、周辺の人々に向けられていたことを、あらためて思い起こし、わたしたちの中にある差別意識に思いを致さなければならない。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

1 comments

  1. 子犬の姿を表してイエス様に答えた婦人はとても賢明な人だと思いました。イエス様にこそ助けて頂かなければならないと、諦めずにすがってお願いし続けた婦人の姿に倣いたいと思います。
    また何より今日深く学んだ事は、異邦人がイエス様に信頼してお願いしたこと、そしてイエス様は異邦人の婦人の願いを聞いてくださった事に感動しました。

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