聖ラウレンチオ助祭殉教者
集会祈願
信じる者の力である神よ、聖レウレンチオは、あなたの愛に燃えて忠実に使命を果たし、殉教の栄光を受けました。聖人の記念を行うわたしたちも、その信仰と愛の模範にならうことができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
🌸 第一朗読 (2コリント9:6-10)
使徒パウロのコリントの教会への手紙
〔皆さん、〕惜しんでわずかしか種を蒔かない者は、刈り入れもわずかで、惜しまず豊かに蒔く人は、刈り入れも豊かなのです。 7各自、不承不承ではなく、強制されてでもなく、こうしようと心に決めたとおりにしなさい。喜んで与える人を神は愛してくださるからです。 8神は、あなたがたがいつもすべての点ですべてのものに十分で、あらゆる善い業に満ちあふれるように、あらゆる恵みをあなたがたに満ちあふれさせることがおできになります。
9「彼は惜しみなく分け与え、貧しい人に施した。
彼の慈しみは永遠に続く」と書いてあるとおりです。 10種を蒔く人に種を与え、パンを糧としてお与えになる方は、あなたがたに種を与えて、それを増やし、あなたがたの慈しみが結ぶ実を成長させてくださいます。
🌸 答唱詩編 詩編112 典99①④
答: 幸せな人、
神の恵みを受け、その喜びに生きる人。
幸せな人、神をおそれ、
そのおきてを喜びとする人。 【答】
神に従う人はとこしえにゆるぎなく、
その思い出はいつまでも続く。 【答】
アレルヤ唱 典276
アレルヤ、アレルヤ。わたしに従う者はやみの中を歩まず、いのちの光をもつ。アレルヤ、アレルヤ。
🌸 福音朗読 (ヨハネ12:24-26)
ヨハネによる福音
24〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕「はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。 25自分の命を愛する者は、それを失うが、この世で自分の命を憎む人は、それを保って永遠の命に至る。 26わたしに仕えようとする者は、わたしに従え。そうすれば、わたしのいるところに、わたしに仕える者もいることになる。わたしに仕える者がいれば、父はその人を大切にしてくださる。」
奉納祈願
全能の神よ、聖ラウレンチオを記念して、喜びのうちにささげるこの供えものを受け入れて、わたしたちの救いに役立つものとしてください。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
拝領祈願
父である神よ、主の食卓にあずかって祈ります。聖ラウレンチオの祝日に、心からの礼拝をささげるわたしたちが、救いの恵みを豊かに受けることができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
🌸 分かち合い
聖ラウレンチオはヨーロッパの教会では人気が高い聖人。日本ではそれほどでもないが、亡くなられた中井允神父、マクガレル神父、そして、レンゾ・デ・ルカ管区長はラウレンチオを霊名とする。キリシタン時代の有名な盲目の琵琶法師ロレンソは、サビエルに直接学び、受洗した伝道師。優れた才能と話術で、高山右近はじめ、多くの有力大名を信仰に導いた。
助祭ラウレンチオは、3世紀にローマで起きた迫害のおり、仕えていたシスト二世教皇が他の四人の助祭と殉教した4日後に殉教した。ラウレンチオが福祉のための教会財産を管理していることを知った総督は、それをすべて差し出すように命じたが、彼は3日の猶予を願い、その間に、財産をすべて、障害者や貧者に分配した。総督の前に出頭したとき、たくさんの障害者や貧しい人がついてきたと言われる。
今日の第一朗読は、そうした寛大さのゆえに、選ばれているのだろう。「惜しんでわずかしか種を蒔かない者は、刈り入れもわずかで、惜しまず豊かに蒔く人は、刈り入れも豊かなのです。各自、不承不承ではなく、強制されてでもなく、こうしようと心に決めたとおりにしなさい。喜んで与える人を神は愛してくださるからです」、とパウロは書く。
ヨハネの福音も、同じ考えを伝える。「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。」主ご自身が、自らの十字架の死を通して、ラウレンチオが殉教によって証しされたように、いただいているよい心を、いつも惜しみなく人々に提供する寛大さと勇気の恵みを願おう。(S.T.)