聖カロロ・ルワンガと同志殉教者 記念日
集会祈願
🌸 第一朗読 (トビト6・10-11、7・1、9-17、8・4-9a)
10〔その日、〕メディア地方に入り、エクバタナに近いところまで来たとき、 11ラファエルは、「兄弟トビア」と言った。トビアは、「何でしょうか」と答えた。ラファエルは言った。「今夜はラグエルのところに泊まらなくてはなりません。ラグエルはあなたの親戚に当たり、サラという名の娘がいます。
1エクバタナに入ると、トビアはラファエルに言った。「兄弟アザリア、すぐに親族のラグエルのところに連れて行ってください。」そこで、ラファエルは彼をラグエルの家に連れて行った。中庭の戸口のところにラグエルが座っていた。まず彼らがラグエルに挨拶をし、次にラグエルが彼らに言った。「兄弟たちよ、ようこそいらっしゃいました。お元気で何よりです。」そして彼らを家の中に導き入れた。9ラグエルは羊の群れから一匹の雄羊を取り出して屠り、彼らを心からもてなした。
さて彼らが体を清め手を洗って食卓に着いたとき、トビアはラファエルに言った。「兄弟アザリア、身内の娘サラをわたしにくれるよう、ラグエルに頼んでください。」 10ラグエルはこの言葉を聞き、トビアに言った。「今夜は大いに飲んだり食べたりして楽しんでください。兄弟よ、あなた以外には、娘サラをめとるのにふさわしい者はいないのですから。あなたは最も近い血縁の者なので、あなた以外の男に娘を嫁がせることは、わたしにも許されていません。しかし、子よ、本当のことを言いましょう。 11わたしは同族の七人の男に娘を与えました。ところが、一人の例外もなく初夜の床で死んでしまったのです。でも、そんなことは気にせず、飲み食いしなさい。主が良いようにしてくださるでしょう。」しかしトビアは言った。「あなたが、わたしのことをはっきり決めてくださるまで、決して飲みも食べもしません。」そこで、ラグエルは言った。「ではそうしましょう。モーセの書の定めに従って、娘をあなたに与えましょう。娘があなたの妻になることは、天の定めでもあったのです。あなたの身内であるこの娘を連れて行きなさい。今から後、あなたは娘の夫であり、娘はあなたの妻です。娘は今日からいつまでもあなたのものです。子よ、天の主が今夜、憐れみと平安のうちにあなたがたを守ってくださるように。」
12それからラグエルがサラを呼ぶと、サラは彼のもとに来た。そこでラグエルは彼女の手を取り、トビアに渡して言った。「娘をあなたに妻として与えるよう命じているモーセの律法の定めに従って、彼女を連れて行きなさい。彼女をめとり、無事にあなたの父のところへ連れて行きなさい。天の神があなたがたを導き、平安をお与えくださるように。」 13そこでラグエルは、妻エドナを呼び、パピルス紙を持って来るように命じた。そしてモーセの律法の定めに従って、サラを妻として与えるという結婚の契約を書き記した。 14それから一同は飲んだり食べたりした。 15ラグエルは妻エドナを呼び寄せて言った。「別の部屋を用意し、サラをそこに連れて行きなさい。」 16そこでエドナは部屋に行って床を整え、ラグエルから命じられたとおりサラをそこへ伴った。エドナはサラのことで泣いたが、涙をふくとサラに言った。 17「娘よ、元気をお出し。天の主が、お前の悲しみを喜びに変えてくださるように。娘よ、元気をお出し。」そしてエドナは出て行った。
4人々は二人の部屋を出て戸を閉めた。トビアは寝床から起き上がり、サラに言った。「愛する者よ、起きなさい。二人で主に祈り、主がわたしたちを憐れんで救ってくださるように願い求めよう。」 5そこで彼女も起き上がり、二人は主の救いを求め始めた。トビアは祈って言った。
「わたしたちの先祖の神よ、
あなたとあなたの御名は
代々限りなくたたえられますように。
天とあなたの造られたすべてのものは
あなたをとこしえにほめたたえますように。
6あなたはアダムを造り、
また、彼の助け手、支え手として
妻エバをお造りになりました。
そしてその二人から
人類が生まれて来たのです。
そのときあなたは仰せられました。
『人が一人でいるのはよくない。
彼のために、彼と同じような助け手を造ろう。』
7今わたしは、このひとを
情欲にかられてではなく、
御旨に従ってめとります。
どうか、わたしとこのひとを憐れみ
わたしたちが共に年老いていくことが
できるようにしてください。」
8二人は一緒に「アーメン、アーメン」と言った。 9そしてその夜は眠りに就いた。
🌸 答唱詩編 詩編128 典103 ①②
アレルヤ唱 典269 ㉙
🌸 福音朗読 (マルコ12.28b-34)
マルコによる福音
〔その時、一人の律法学者が進み出、イエスが立派にお答えになったのを見て、尋ねた。〕「あらゆる掟のうちで、どれが第一でしょうか。」 29イエスはお答えになった。「第一の掟は、これである。『イスラエルよ、聞け、わたしたちの神である主は、唯一の主である。 30心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』 31第二の掟は、これである。『隣人を自分のように愛しなさい。』この二つにまさる掟はほかにない。」 32律法学者はイエスに言った。「先生、おっしゃるとおりです。『神は唯一である。ほかに神はない』とおっしゃったのは、本当です。 33そして、『心を尽くし、知恵を尽くし、力を尽くして神を愛し、また隣人を自分のように愛する』ということは、どんな焼き尽くす献げ物やいけにえよりも優れています。」 34イエスは律法学者が適切な答えをしたのを見て、「あなたは、神の国から遠くない」と言われた。もはや、あえて質問する者はなかった。
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
教皇フランシスコは、愛は信仰をはかるものであり、信仰は愛の魂であると言いました。信仰生活、信心生活と、実際に出会った兄弟姉妹への奉仕とを切り離すことはできません。祈りや秘跡における神との出会いを、他者に耳を傾けることと、彼らの生活、とりわけその傷に寄り添うことと切り離すことはできません。確かに、愛は信仰をはかるものです。私たちの信仰は、どのように愛しているかによって表されます。信仰は愛の魂です。
神の顔が多くの兄弟姉妹の顔の一つ一つに映し出されています。とりわけ、もっとも小さく、弱く、無力で困窮している人々の顔の中に、神ご自身の姿が表れています。そうした兄弟姉妹の一人に出会うとき、自分自身に問いかけましょう。私たちは、その人の中に神の顔を見いだすことができるでしょうか。私たちにその力はあるでしょうか。
ところが、このような兄弟姉妹はどこにいるでしょうか。全然知らない人ではなく、また遠いところにいる人でもなく、その兄弟姉妹は私たちの周りの人々だと思います。福音書は隣人を自分のように愛しなさいと言ったからです。まず、隣人は私たちの家族の皆、そして同じ場所に住んでおられる近所の人々ではないでしょうか。彼らを愛してくださいと今日主イエスは強調したと思います。
皆さんは、これは当たり前ではないかと言われるかもしれません。そうです。これは当たり前ですが、現代の社会をよく見てみますと、家庭の問題が沢山あります。少なくない人々は遠いところへ行って、貧しい人びとを助けてあげますが、一緒にいる周りの人々との関係があまりよくないような場合があると思います。また、LINEやFACEBOOKなど、全然会ったことがない人なのに、良く連絡を取ったり話したりしますが、家族の人にあまり連絡していないという人もいます。隣人愛とは何ですかという問いは改めて見直す必要があるではないかと思います。
何にも増して、主イエスはご自分の霊を私たちに送り、私たちが神と隣人を、主イエスのように広い心で、無償で愛することができるようにしてくださいます。私たちが、この愛のたまものを受け入れ、この二つの顔を持つおきてのもとに歩み続けることができるよう、私たちの母であるマリアの取り次ぎを願いましょう。