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教皇の意向:子を失った親 (11月)

四旬節第二主日(3/5)

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起きなさい。恐れることはない。

マタイ17:7
集会祈願

🌸 第一朗読 (創世記12:1-4a)

1主はアブラムに言われた。
「あなたは生まれ故郷
父の家を離れて
わたしが示す地に行きなさい。
2わたしはあなたを大いなる国民にし
あなたを祝福し、あなたの名を高める
祝福の源となるように。
3あなたを祝福する人をわたしは祝福し
あなたを呪う者をわたしは呪う。
地上の氏族はすべて
あなたによって祝福に入る。」
4アブラムは、主の言葉に従って旅立った。ロトも共に行った。

🌸 答唱詩編 詩編 典

🌸 第二朗読 (2テモテ1:8b-10)

  8神の力に支えられて、福音のためにわたしと共に苦しみを忍んでください。 9神がわたしたちを救い、聖なる招きによって呼び出してくださったのは、わたしたちの行いによるのではなく、御自身の計画と恵みによるのです。この恵みは、永遠の昔にキリスト・イエスにおいてわたしたちのために与えられ、 10今や、わたしたちの救い主キリスト・イエスの出現によって明らかにされたものです。キリストは死を滅ぼし、福音を通して不滅の命を現してくださいました。

アレルヤ唱 典

🌸 福音朗読 (マタイ17:1-9)

マタイによる福音
 1六日の後、イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。 2イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。 3見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。 4ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」 5ペトロがこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。 6弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、非常に恐れた。 7イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」 8彼らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。
 9一同が山を下りるとき、イエスは、「人の子が死者の中から復活するまで、今見たことをだれにも話してはならない」と弟子たちに命じられた。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今読まれたイエスの変容の場面、年間の典礼の中で、何度も聞く箇所。山の上で、先生の姿が、この世のものとも思えない輝きに包まれ、旧約の大人物モーセとエリヤが現れ、おまけに、雲の中から、荘厳な声まで聞こえた。「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」と。弟子たちは非常に恐れたと記されている。
 この異常ともいうべき出来事は何を意味するのか。弟子たちは、すぐには理解できなかったし、それについて「だれにも話してはならない」と言われている。わたしたちにとっても、理解しやすい話ではない。
 この変容の出来事は、福音書の中で、イエスが、人々は自分のことを誰だと思うかと問い、ペトロが「メシアです」と答え、さらに、イエスが受けるべき十字架の苦しみと死について予告された直後の出来事であることを思うと、それは、イエスの苦しみ・十字架の死と決して無関係でないと考えられる。
 変容は山の上で起きた出来事だった。山と言えば、聖書の中では、神の世界。イエスは祈るために山に登った。モーセも、シナイ山で、神の掟を授かった。人となられたイエスが山に登り、ご自分が本来おられた神の世界を弟子たちにお示しになる。そこでこの世のものとも思えない姿に変わり、神に最も近く生きた旧約の人物たちが現れ、そして、雲の中からの声が聞こえる、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」と。恐ろしくなった弟子に、イエスは「恐れることはない」と言って山をくだる。山のふもと、平地は人々が住み、そこで喜びも悲しみも、苦しみも悩みも経験する人間の世界。そうしたことを通して、イエスがどこから来たものであるか、同時に、今から受けようとする苦しみと十字架が、単なる悲惨な最期ではなく、神のもとから遣わされた方が受けるべきことであり、神にすべてを委ねた方が受ける栄光に満ちた勝利、そして、復活へと続くものであることが示されたのではないか。
 山に登ろう。そして、そこで神に出会い、神の言葉を聞く祈りの時を大切にしよう。そして、平地に降ろう。そこで人々と出会い、様々な悩みや苦しみを担う兄弟とわかちあおう。
 第一朗読では、有名なアブラハムの召命物語が読まれた。主から、「生まれ故郷、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい」と言われる。その時、アブラハムは75歳だった。どれほど、大きな不安を感じたことだろう。それでも、彼は、躊躇せずに出かける。どこへ行くか、何が待っているかも知らずに。それは、アブラハム自身のためではなく、むしろ、人々の祝福のため、アブラハムを通して、神の祝福がすべての人に及ぶためだった。「地上のすべての氏族はあなたによって祝福に入る」と言われる。
 フランシスコ教皇が繰り返し呼びかけておられるように、出向いて行こう。自分の小さな殻を破り、固い甲羅で身を守ることをやめて。アブラハムは新しい土地へ出て行くようにという呼びかけを受け入れた。モーセも「行きなさい。わたしはあなたを遣わす」という神の呼びかけを聞いて、民を約束の地に導いた。神はエレミヤに言う、「わたしがあなたを、だれのところへ遣わそうとも、行け」と。山に登ったものとして、ともに働かれる方の真実の姿を垣間見た者として、まことのいのちが、そして、人間が生きる目的がどこにあるかを教えられたものとして、山を下り人々に伝える使命を果たそう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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