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教皇の意向:希望の巡礼者 (12月)

聖ペトロと聖パウロ使徒

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主はわたしのそばにいて、力づけてくださいました。

2テモテ4:17b

聖ペトロと聖パウロ使徒

集会祈願

🌸 第一朗読 (使徒12:1-12)

使徒たちの宣教

 そのころ、ヘロデ王は教会のある人々に迫害の手を伸ばし、 2ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。 3そして、それがユダヤ人に喜ばれるのを見て、更にペトロをも捕らえようとした。それは、除酵祭の時期であった。 4ヘロデはペトロを捕らえて牢に入れ、四人一組の兵士四組に引き渡して監視させた。過越祭の後で民衆の前に引き出すつもりであった。 5こうして、ペトロは牢に入れられていた。教会では彼のために熱心な祈りが神にささげられていた。
 6ヘロデがペトロを引き出そうとしていた日の前夜、ペトロは二本の鎖でつながれ、二人の兵士の間で眠っていた。番兵たちは戸口で牢を見張っていた。 7すると、主の天使がそばに立ち、光が牢の中を照らした。天使はペトロのわき腹をつついて起こし、「急いで起き上がりなさい」と言った。すると、鎖が彼の手から外れ落ちた。 8天使が、「帯を締め、履物を履きなさい」と言ったので、ペトロはそのとおりにした。また天使は、「上着を着て、ついて来なさい」と言った。 9それで、ペトロは外に出てついて行ったが、天使のしていることが現実のこととは思われなかった。幻を見ているのだと思った。 10第一、第二の衛兵所を過ぎ、町に通じる鉄の門の所まで来ると、門がひとりでに開いたので、そこを出て、ある通りを進んで行くと、急に天使は離れ去った。 11ペトロは我に返って言った。「今、初めて本当のことが分かった。主が天使を遣わして、ヘロデの手から、またユダヤ民衆のあらゆるもくろみから、わたしを救い出してくださったのだ。」

🌸 答唱詩編 詩編34 典128①②③

答:主を仰ぎ見て、光を受けよう。
  主が訪れる人の顔は輝く。

主をたたえよう、
明け暮れ賛美を口にして。
主は私たちの口のほこり、
苦しむときの心の喜び。 【答】

心を合わせて主をあがめ、
ともにその名をたたえよう。
主は私たちの祈りに心を留め、
すべての恐れを遠ざけてください。 【答】

主は貧しい者の叫びを聞き、
悩みの中から救い出し、
主を恐れる者に使いを送り、
支えとなって守ってください。 【答】

🌸 第二朗読 (2テモテ4:6-8、17-18)

 〔愛する者よ、〕わたしは、既にいけにえとして献げられています。世を去る時が近づきました。 7わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。 8今や、義の栄冠を受けるばかりです。正しい審判者である主が、かの日にそれをわたしに授けてくださるのです。しかし、わたしだけでなく、主が来られるのをひたすら待ち望む人には、だれにでも授けてくださいます。
 わたしを通して福音があまねく宣べ伝えられ、すべての民族がそれを聞くようになるために、主はわたしのそばにいて、力づけてくださいました。そして、わたしは獅子の口から救われました。 18主はわたしをすべての悪い業から助け出し、天にある御自分の国へ救い入れてくださいます。主に栄光が世々限りなくありますように、アーメン。

アレルヤ唱 典277 (聖ペトロ・パウロ)

アレルヤ、アレルヤ。あなたはいわお。この岩の上にわたしの教会を建てよう。地獄の門もこれに勝つことはできない。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (マタイ16:13-19)

マタイによる福音

 13イエスは、フィリポ・カイサリア地方に行ったとき、弟子たちに、「人々は、人の子のことを何者だと言っているか」とお尋ねになった。 14弟子たちは言った。「『洗礼者ヨハネだ』と言う人も、『エリヤだ』と言う人もいます。ほかに、『エレミヤだ』とか、『預言者の一人だ』と言う人もいます。」 15イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」 16シモン・ペトロが、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。 17すると、イエスはお答えになった。「シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。 18わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。 19わたしはあなたに天の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは、天上でもつながれる。あなたが地上で解くことは、天上でも解かれる。」

奉納祈願

全能の神よ、使徒の祈りに支えられて子の供え物を捧げます。私たちが、心を込めてキリストの奉献にあずかることができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

叙唱 聖ペトロ・聖パウロ使徒

 聖なる父、全能永遠の神、聖ペトロ聖パウロの生涯に示されたあなたの導きをたたえ、心から感謝を捧げます。
 ペトロは使徒の頭として信仰を宣言し、イスラエルの小さな群れから初代教会を造り、パウロはキリストの神秘を説き明かし、異邦の民の使徒となりました。異なる使命を受けた二人は、キリストのもとに人々を一つに集め、信仰の証しのために共に命を捧げました。
 あなたの恵みをたたえるすべての天使、聖人と共に、わたしたちも終わりなく褒め歌います。

拝領祈願

恵み豊かな神よ、秘跡に養われたわたしたちが初代教会にならい、ともにパンを裂き、使徒の教えを守り、心と思いを一つにして、あなたの愛に生きることができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 ペトロとパウロ、この二人は、実に対照的な人物。
 ペトロは、ガリラヤの漁師、あるいは、網本。一方パウロは、小アジアのタルソ出身の離散のユダヤ人。幼い頃から、熱心なファリサイ派としての教育を受けたのだろう。
 ペトロは、非常に一徹で、直情径行的な性格、イエスのことを十分理解しないまま、すべてを投げ打って従うと決断。パウロは、「回心」前には、ユダヤ教の教えを歪めて教えるイエスに従うものたちを放置できずに、取り締まる側につく。
 ペトロは、ユダヤ教から入信した人々に何とか、二つを両立させようとするが、パウロは、異邦人でキリスト者となった人々のために、敢然と新しい教え、福音を宣べ伝える。それぞれに違った使命を受けるが、最後は、どちらも、生まれたばかりの教会の本拠となるローマで殉教の死を遂げる。
 ペトロは、生前のイエスと起居をともにし、イエスに最も近い所に置かれたが、弱さ故に、何度も師の期待を裏切る行為にでるが、イエスは見捨てることなく、あえて教会の土台に据えられる。パウロは、ユダヤ教と言う大木にしっかりとつながりながら、復活のイエスに出会って、180°回転し、「異邦人の使徒」、「福音宣教の神学者」と仰がれる。
 この二人の存在なしに、教会の発展を考えることはできない。あらためて、彼らの波乱に満ちた生涯を思い起こし、彼らの献身によって築かれた教会のメンバーにふさわしい生き方ができるよう祈ろう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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