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教皇の意向:教育を受ける権利 (1月)

主の奉献(主日)(2/2)

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富は、天に積みなさい。

🌸 第一朗読 (マラキ3:1-4)

マラキの預言

〔万軍の主は言われる。〕
1見よ、わたしは使者を送る。
彼はわが前に道を備える。
あなたたちが待望している主は
突如、その聖所に来られる。
あなたたちが喜びとしている契約の使者
見よ、彼が来る、と万軍の主は言われる。
2だが、彼の来る日に誰が身を支えうるか。
彼の現れるとき、誰が耐えうるか。
彼は精錬する者の火、洗う者の灰汁のようだ。
3彼は精錬する者、銀を清める者として座し
レビの子らを清め
金や銀のように彼らの汚れを除く。
彼らが主に献げ物を
正しくささげる者となるためである。
4そのとき、ユダとエルサレムの献げ物は
遠い昔の日々に
過ぎ去った年月にそうであったように
主にとって好ましいものとなる。

🌸 答唱詩編 詩編24 典158②③④

:門よ、とびらを開け、永遠の戸よ、上がれ。栄光の王が入る。

だれが神の山に登れよう。
だれが聖所に立てよう。
それは手に汚れなく、心の清いひと、
むなしいことに心を向けず、いつわりを口にしないひと。【答】

その人は神に祝福され、
救いの恵みを受ける。
彼はヤコブの一族、
神を求め、その顔を慕う。【答】

栄光の王とはだれか。
勝利を得られる力ある神。
栄光の王とはだれか。
すべてを治める神、神は栄光の王。【答】

🌸 第二朗読 (ヘブライ2・14-18)

ヘブライ人への手紙

 14〔人は〕血と肉を備えているので、イエスもまた同様に、これらのものを備えられました。それは、死をつかさどる者、つまり悪魔を御自分の死によって滅ぼし、 15死の恐怖のために一生涯、奴隷の状態にあった者たちを解放なさるためでした。 16確かに、イエスは天使たちを助けず、アブラハムの子孫を助けられるのです。 17それで、イエスは、神の御前において憐れみ深い、忠実な大祭司となって、民の罪を償うために、すべての点で兄弟たちと同じようにならねばならなかったのです。 18事実、御自身、試練を受けて苦しまれたからこそ、試練を受けている人たちを助けることがおできになるのです。

アレルヤ唱 典258(主の奉献)

アレルヤ、アレルヤ。異邦人を照らす光、あなたの民イスラエルの光栄。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (ルカ2:22-40、または2:22-32)

ルカによる福音

 モーセの律法に定められた彼らの清めの期間が過ぎたとき、両親はその子を主に献げるため、エルサレムに連れて行った。 23それは主の律法に、「初めて生まれる男子は皆、主のために聖別される」と書いてあるからである。 24また、主の律法に言われているとおりに、山鳩一つがいか、家鳩の雛二羽をいけにえとして献げるためであった。
 25そのとき、エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい人で信仰があつく、イスラエルの慰められるのを待ち望み、聖霊が彼にとどまっていた。 26そして、主が遣わすメシアに会うまでは決して死なない、とのお告げを聖霊から受けていた。 27シメオンが“霊”に導かれて神殿の境内に入って来たとき、両親は、幼子のために律法の規定どおりにいけにえを献げようとして、イエスを連れて来た。 28シメオンは幼子を腕に抱き、神をたたえて言った。
 29「主よ、今こそあなたは、お言葉どおり
 この僕を安らかに去らせてくださいます。
 30わたしはこの目であなたの救いを見たからです。
 31これは万民のために整えてくださった救いで、
 32異邦人を照らす啓示の光、
 あなたの民イスラエルの誉れです。」

33父と母は、幼子についてこのように言われたことに驚いていた。 34シメオンは彼らを祝福し、母親のマリアに言った。「御覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。 35――あなた自身も剣で心を刺し貫かれます――多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」
 36また、アシェル族のファヌエルの娘で、アンナという女預言者がいた。非常に年をとっていて、若いとき嫁いでから七年間夫と共に暮らしたが、 37夫に死に別れ、八十四歳になっていた。彼女は神殿を離れず、断食したり祈ったりして、夜も昼も神に仕えていたが、 38そのとき、近づいて来て神を賛美し、エルサレムの救いを待ち望んでいる人々皆に幼子のことを話した。
 39親子は主の律法で定められたことをみな終えたので、自分たちの町であるガリラヤのナザレに帰った。 40幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた。》

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今日、2月2日は年間第四主日だが、主の奉献の祝日と重なるため、祝日が優先される。公会議以前は、「聖母マリアの清めの祝日」として祝われた。それは、お聞きになったように、主イエスの両親が、律法の定めに従って、エルサレムの神殿に上られたことを記念する日だった。一つは、レビ記(12.2∼8)にあるように、出産から40日後、母親は、清めのために神殿に詣で、献げ物をするという規定。一歳の雄羊を、貧しい人は、山鳩、あるいは家鳩二羽を捧げること。もう一つは、出エジプト記(出13.1,2、11∼13)にあるように、最初に生まれた子、「初子」は神にささげなければならない、そのために犠牲を捧げ、贖うという掟。
 この後の掟のもとにある思想、最初に生まれた子(初めて胎を開いた)は、人間であれ動物であれ、すべて神様のものである。動物の場合、そのまま犠牲として捧げるが、人間の場合は、贖う=買い戻す(他の動物によって、あるいは、金で)という考え。あがないの思想のない宗教では、文字通り、人も捧げる(人身御供)ことがあった。創世記にある、アブラハムが子イサクを捧げる話は、そうした思想が背景にあったかもしれない。
 一つ間違えば、取り返しのつかないことになるが、同時に非常に深い考えではないか。人間は、とかく、自分の持っているものは、すべて自分のもの、自分が自由にすることができるものと考えがち。自分の子どもでさえ。聖書は、はっきり、NO と言う。すべてのものを造られ、すべてのものの主である神に返すべきだ、とする。ただ、人間の場合、他の動物、あるいは、お金で、買い戻すことが許されているとする。
 この贖いの思想は、文字通りは、誘拐やテロ事件の場合を除いて、今の時代には生きていない。しかし、今日の祝日の根本にある、主にささげる、ということは、じっくり考えなければならない。イエスの両親は、自分たちにとって、宝のような、一番大切なものを主にささげるために神殿に上られた。わたしたちにとって、一番大切なものとは何か。わたしたちは、あまりにも多くのものを持ち、ものに囲まれて生活しているから、何が大切なのか、自分でもわからなくなっているかもしれない。何か災害が起きたとき、何を持ちだすか、避難訓練のとき、何を非常持ち出しとするか。預金通帳だろうか、印鑑だろうか、保険証だろうか。現金だろうか。ある人は、「聖書」だと言った。それさえもできない時が来るかもしれない。そのとき、自分が持っていられるのは、自分自身、自分だけ。あえて言えば、自分の自由、記憶、意志
 今日、2月2日は、伝統的に、イエズス会では、会員が最後の誓願(最終誓願)を立てる日。そのとき、本人が最終的に自分を主に、そして、会に捧げる、そうした生き方を貫く決意を表明し、会もそれを承認する日。会の創立者イグナチオ・ロヨラが編んだと言われる素晴らしい祈りがある。「自己をささげる祈り」(Suscipe)「主よ、わたしの自由をあなたにささげます。わたしの記憶、知恵、意志を皆受け入れてください。わたしのものはすべて、あなたからのものです。今、すべてをあなたにささげ、み旨にゆだねます。わたしに、あなたの愛と恵みを与えてください。わたしはそれだけで満たされます。それ以上何も望みません。」この祈りを日々、唱えるだけでなく、生きることができれば素晴らしい。
 しかし、今日忘れてならないことは、主イエスがそのように捧げられたことを記念し、わたしたちも同じ心で、自分自身を主にささげる決意を新たにするだけでなく、神ご自身がすべてに先だって、ご自分の最も大切な、愛する独り子をわたしたちのために、捧げてくださったこと。そして、愛する息子イサクを捧げる代わりに、山羊を備えてくださったのとは違い、文字通り、愛する子イエスを十字架上のいけにえとして、わたしたちの贖いとして捧げてくださったことです。そして、聖霊に導かれて神殿に入って来た老シメオンが歌ったように、この幼子こそが、主が用意された「救い」であり、「万民のために整えてくださった救い、異邦人を照らす啓示の光、イスラエルの誉れ」であることを、深く悟る恵みを祈りましょう。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。