集会祈願
🌸 第一朗読 (雅歌2.8ー14)
8恋しい人の声が聞こえます。
山を越え、丘を跳んでやって来ます。
9恋しい人はかもしかのよう
若い雄鹿のようです。
ごらんなさい、もう家の外に立って
窓からうかがい
格子の外からのぞいています。
10恋しい人は言います。
「恋人よ、美しいひとよ
さあ、立って出ておいで。
11ごらん、冬は去り、雨の季節は終った。
12花は地に咲きいで、小鳥の歌うときが来た。
この里にも山鳩の声が聞こえる。
13いちじくの実は熟し、ぶどうの花は香る。
恋人よ、美しいひとよ
さあ、立って出ておいで。
14岩の裂け目、崖の穴にひそむわたしの鳩よ
姿を見せ、声を聞かせておくれ。
お前の声は快く、お前の姿は愛らしい。」
またはゼフャニヤ3.14-17
14娘シオンよ、喜び叫べ。イスラエルよ、歓呼の声をあげよ。娘エルサレムよ、心の底から喜び躍れ。15主はお前に対する裁きを退けお前の敵を追い払われた。イスラエルの王なる主はお前の中におられる。お前はもはや、災いを恐れることはない。16その日、人々はエルサレムに向かって言う。「シオンよ、恐れるな力なく手を垂れるな。17お前の主なる神はお前のただ中におられ勇士であって勝利を与えられる。主はお前のゆえに喜び楽しみ愛によってお前を新たにしお前のゆえに喜びの歌をもって楽しまれる。」
🌸 答唱詩編 詩編33 典46 ③⑤
アレルヤ唱 典257 12月21日
🌸 福音朗読 (ルカ1.39-45)
ルカによる福音
39そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。 40そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。 41マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、 42声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。 43わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。 44あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。 45主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
マリアとエリザベトという類まれな恵みを受けた二人の女性は、お互いに軽々に人に知らせることのできない大きな神秘に包まれて、出会いの喜びを分かち合います。
クリスマスの直前にこの出来事を読むとき、クリスマスー神の子が人となってこの世にお生まれになるーのもつ、神と人との出会いの意味について考えさせられます。出会いということが、ただ情報交換や伝達というレベルではなく、人間の持つ奥深い現実の分かち合いであることを考えると、それは、一方のいだく秘密を打ち明け、相手がそれを開かれた心で受け入れるという、相互の働きがあって初めてなりたつものだと言えます。そして、それによって、もはや一人ではなく、二人が一つのものを共有するという、新しい現実が生まれることを教えられます。
クリスマスは、まさに、神と人との出会いの神秘です。神の最も深い思いが、御子をこの世に送るという、神の愛が、それを受け入れる人の答えによって現実のものとなること、あらためて心に刻みましょう。それが現実になるために、神はマリアが代表する人間に限りない愛を注がれ、マリアは、その神に全幅の信頼を寄せてお応えになる、それが、まさに、神と人との出会いであり、クリスマス、そして、福音の根本的な意味だと言えましょう。
二人の聖女の出会いの場面を黙想しながら、わたしたちも、同じ深い出会い、限りない愛の源である神との出会い、そして、仲間との出会いに招かれていることを思い起こしましょう。(S.T.)