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教皇の意向:希望の巡礼者 (12月)

聖ヨセフ祭日のミサ(3月19)

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ヨセフは正しい人であった

マタイ1:19
集会祈願

すべてを治められる父よ、あなたは救いの神秘の夜明けに、聖ヨセフをキリストの忠実な守護者に立てられました。聖人の祝日を祝う教会が、その祈りに支えらっれて、救いのみわざの完成に役立つことができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (サムエル下7.4-5a、12-14a、16)

サムエル記

 4その夜、ナタンに臨んだ主の言葉は次のとおりであった。
 5「わたしの僕ダビデのもとに行って告げよ。主はこう言われる。
 12あなたが生涯を終え、先祖と共に眠るとき、あなたの身から出る子孫に跡を継がせ、その王国を揺るぎないものとする。 13この者がわたしの名のために家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえに堅く据える。 14わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。
 16あなたの家、あなたの王国は、あなたの行く手にとこしえに続き、あなたの王座はとこしえに堅く据えられる。」

🌸 答唱詩編 詩編89 典38③④

 神の慈しみをとこしえに歌い、
  主のまことを代々に告げよう。

わたしの慈しみは永遠に変わることなく、
わたしの結んだ契約はとこしえに保たれる。
わたしは契約を破らず、
約束したことばを変えない。  【答】

ダビドの子孫はとこしえに続き、
その王座は太陽のように私の前にある。
大空を見守る月のように
その王座はとこしえに続く。  【答】

🌸 第二朗読 (ローマ4.13、16-18、22)

使徒パウロのローマの教会への手紙

 13〔皆さん、〕神はアブラハムやその子孫に世界を受け継がせることを約束されたが、その約束は、律法に基づいてではなく、信仰による義に基づいてなされたのです。
 16従って、信仰によってこそ世界を受け継ぐ者となるのです。恵みによって、アブラハムのすべての子孫、つまり、単に律法に頼る者だけでなく、彼の信仰に従う者も、確実に約束にあずかれるのです。彼はわたしたちすべての父です。 17「わたしはあなたを多くの民の父と定めた」と書いてあるとおりです。死者に命を与え、存在していないものを呼び出して存在させる神を、アブラハムは信じ、その御前でわたしたちの父となったのです。 18彼は希望するすべもなかったときに、なおも望みを抱いて、信じ、「あなたの子孫はこのようになる」と言われていたとおりに、多くの民の父となりました。
 22だからまた、それが彼の義と認められたわけです。

詠唱 典262 聖ヨセフ

幸せな人、あなたの家を住まいとし、絶えずあなたをたたえる人。

🌸 福音朗読 (マタイ1.16、18-21、24a)

マタイによる福音

 16ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった。
 18イエス・キリストの誕生の次第は次のようであった。母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖霊によって身ごもっていることが明らかになった。 19夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した。 20このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。 21マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである。」
 24ヨセフは眠りから覚めると、主の天使が命じたとおりにした。

または ルカ2.41-51a

ルカによる福音
 41さて、両親は過越祭には毎年エルサレムへ旅をした。 42イエスが十二歳になったときも、両親は祭りの慣習に従って都に上った。 43祭りの期間が終わって帰路についたとき、少年イエスはエルサレムに残っておられたが、両親はそれに気づかなかった。 44イエスが道連れの中にいるものと思い、一日分の道のりを行ってしまい、それから、親類や知人の間を捜し回ったが、 45見つからなかったので、捜しながらエルサレムに引き返した。 46三日の後、イエスが神殿の境内で学者たちの真ん中に座り、話を聞いたり質問したりしておられるのを見つけた。 47聞いている人は皆、イエスの賢い受け答えに驚いていた。 48両親はイエスを見て驚き、母が言った。「なぜこんなことをしてくれたのです。御覧なさい。お父さんもわたしも心配して捜していたのです。」 49すると、イエスは言われた。「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だということを、知らなかったのですか。」 50しかし、両親にはイエスの言葉の意味が分からなかった。 51それから、イエスは一緒に下って行き、ナザレに帰り、両親に仕えてお暮らしになった。

奉納祈願

いつくしみ深い父よ、聖ヨセフは、心をこめてあなたのひとり子イエスを育てました。わたしたちも、清い心で主の祭壇に近づくことができますように。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

拝領祈願

神である父よ、聖ヨセフの祝日にいのちの糧を受けて祈ります。あなたの家族をいつも守り、恵みのうちに導いてください。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 乙女マリアの夫であり、普遍教会の守護者です。「聖ヨゼフは主の天使が命じた通り、妻を迎え入れた」(マタイ1:24)。この言葉はすでに神がヨゼフに委ねた使命を含んでいます。それは守護者となるという使命です。ヨゼフは誰の守護者となるでしょう。マリアとイエスです。しかし、ヨゼフが守護する対象はさらに教会にも及びます。かつて聖ヨゼフは愛をこめてマリアの世話をし、喜びを持って献身的にイエス・キリストを養い育てました。そのヨゼフは今も同じように、キリストの神秘体である教会、聖なる乙女マリアを理想像、模範と仰ぐ教会を守り、保護しています。

 ヨゼフは保護者としての使命をどのように果たすのでしょうか。彼はそれを分別と謙遜と沈黙のうちに、絶えざる同伴と完全な忠実をもって果たします。たとえ意味が分からなくてもです。マリアと結婚からエルサレム神殿における12歳のイエスの出来事に至るまで、ヨゼフはあらゆる時に配慮と全き愛をもって同伴します。ヨゼフは生涯の中平穏な時も困難な時も、妻マリアに付き添いました。住民登録のためのベツレヘムの旅の時も、出産の不安と喜びの時も、エジプトの避難する悲惨な時も、神殿で息子を必死に探す時も。その後のナザレの家での日々の生活の中でも、イエス仕事を教えて作業場の中でもです。

 ヨゼフはマリアとイエスと教会の守護者としての召命を果たすのでしょうか。常に神に目を注ぎ、神のしるしに心を開き、自分の計画ではなく、神の計画を進んで従うことによってです。これは神がダビデにも求めたことでした。ヨゼフが「守護者」なのは、彼が神の言葉を聞くことができ、神の御心に導かれるからです。だからこそ、彼は自分に委ねられた人々をますます気遣います。そして、出来事の意味を現実的に読み取り、周りの状況に気を配り、賢明な決断を行うことができたのです。

 私たちはキリスト信者の召命の中心が何であるかも見出します。すなわちキリストです。自分の人生の中でキリストを守ろうではありませんか。それは、他の人々を守り、被造物を守ることが出来るためです。しかし、守護者としての召命は、私たちキリスト信者だけに関わることではありません。それはキリスト信者である以前に、すべての人に関わる、単純に人間的な次元の問題です。守護するとは全被造物の美しさを守ることです。創世記が述べ、アッシジのフランシスコが示してくれた通りです。守護するとは神が造られたすべてのもの、私たちがその中で生きる環境を尊重することです。私たちは神の与えて下さった賜物の守護者とならなければなりません。

 聖ヨゼフは力強く、勇気に満ちた労働者としての姿を示します。しかし、ヨゼフの心の中に見られるのは深い柔和さです。柔和さは弱者の特徴ではなく、むしろその反対にこころの強さを示します。注意し、共感し、他者にこころを開く力です。愛する力です。慈しみと柔和さを恐れてはなりません。

 ヨゼフと同じようにつつましく、具体的に、また忠実に奉仕することを目指さなければなりません。そして、ヨゼフと同じように手を広げて神の民全体を守り、愛・柔和さをもって全人類を受け入れなければなりません。マタイが愛のわざに関する最後の審判について述べた人々を受け入れなければなりません。特に貧しい人、弱者、小さい人。すなわち飢えている人、のどが渇いている人、旅をする人、裸の人、病気の人、牢にいる人です。愛をもって奉仕する人だけが守ることが出来るのです。

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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