集会祈願
🌸 第一朗読 (ローマ3.21-30a)
21〔皆さん、〕今や、律法とは関係なく、しかも律法と預言者によって立証されて、神の義が示されました。 22すなわち、イエス・キリストを信じることにより、信じる者すべてに与えられる神の義です。そこには何の差別もありません。 23人は皆、罪を犯して神の栄光を受けられなくなっていますが、 24ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、神の恵みにより無償で義とされるのです。 25神はこのキリストを立て、その血によって信じる者のために罪を償う供え物となさいました。それは、今まで人が犯した罪を見逃して、神の義をお示しになるためです。 26このように神は忍耐してこられたが、今この時に義を示されたのは、御自分が正しい方であることを明らかにし、イエスを信じる者を義となさるためです。
27では、人の誇りはどこにあるのか。それは取り除かれました。どんな法則によってか。行いの法則によるのか。そうではない。信仰の法則によってです。 28なぜなら、わたしたちは、人が義とされるのは律法の行いによるのではなく、信仰によると考えるからです。 29それとも、神はユダヤ人だけの神でしょうか。異邦人の神でもないのですか。そうです。異邦人の神でもあります。 30実に、神は唯一だからです。
🌸 答唱詩編 詩編130 典117 ①③
アレルヤ唱 典269 ㊼
🌸 福音朗読 (ルカ11.47-54)
ルカによる福音
47〔そのとき、イエスは言われた。〕あなたたちは不幸だ。自分の先祖が殺した預言者たちの墓を建てているからだ。 48こうして、あなたたちは先祖の仕業の証人となり、それに賛成している。先祖は殺し、あなたたちは墓を建てているからである。 49だから、神の知恵もこう言っている。『わたしは預言者や使徒たちを遣わすが、人々はその中のある者を殺し、ある者を迫害する。』 50こうして、天地創造の時から流されたすべての預言者の血について、今の時代の者たちが責任を問われることになる。 51それは、アベルの血から、祭壇と聖所の間で殺されたゼカルヤの血にまで及ぶ。そうだ。言っておくが、今の時代の者たちはその責任を問われる。 52あなたたち律法の専門家は不幸だ。知識の鍵を取り上げ、自分が入らないばかりか、入ろうとする人々をも妨げてきたからだ。」 53イエスがそこを出て行かれると、律法学者やファリサイ派の人々は激しい敵意を抱き、いろいろの問題でイエスに質問を浴びせ始め、 54何か言葉じりをとらえようとねらっていた。
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
今日の福音の言葉、「あなたたちは不幸だ。自分の先祖たちの墓を建てているからだ。・・・先祖は殺し、あなたたちは墓を建てているからだ」と。そして、「今の時代の者たちが責任を問われることになる」と、二回も同じ言葉が語られる。「アベルからゼカルヤの血」まで、つまり、『創世記』に始まって『歴代誌』に至る、聖書に記された神の民の歴史の中で犯された人間の罪の責任がすべて今の時代に負わされる、と。
これは、あまりにひどい発言ではないか。しかし、これは過去に犯された罪の責任がすべて現代の人々に負わされる、ということではなく、むしろ、現代の人間がそうした過去をもつ人類の一員であること、しかも、そうした人間の罪の現実の中に、人となられた神の子が自らの居を定め、その一員として、御自分の十字架の死をもって、そのすべての罪を贖われることの意味ではないか。
一見、いかにも、厳しいイスラエルを断罪するように聞こえる言葉だが、そのような人間に対して、神は、あえて、御独り子を遣わし、その生と死を通して、御自分の命に迎え入れられる、その神の驚くべきいつくしみの愛を表すことば、その愛に心を開くよう、人々を回心に導く言葉として受け止めるべきではないか。(S.T.)