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教皇の意向:希望の巡礼者 (12月)

年間第三十二主日(11/7)

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心の貧しい人は幸い。

マタイ5:3
集会祈願

あわれみ深い父よ、あなたはより頼む者のひたむきな心をご存じです。希望を抱いて集うわたしたちを祝福してください。ことばにことばに励まされ、日々の生活をささげることができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (列王記上17.10-16)

 10〔その日、預言者アリヤは〕立ってサレプタに行った。町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていた。エリヤはやもめに声をかけ、「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。 11彼女が取りに行こうとすると、エリヤは声をかけ、「パンも一切れ、手に持って来てください」と言った。 12彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしは二本の薪を拾って帰り、わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。わたしたちは、それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです。」 13エリヤは言った。「恐れてはならない。帰って、あなたの言ったとおりにしなさい。だが、まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って、わたしに持って来なさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさい。 14なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。
主が地の面に雨を降らせる日まで
壺の粉は尽きることなく
瓶の油はなくならない。」
 15やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。こうして彼女もエリヤも、彼女の家の者も、幾日も食べ物に事欠かなかった。 16主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。

🌸 答唱詩編 詩編146 典19 ①③④

答 いのちのあるすべてのものは、神をたたえよう。

心を尽くして神をたたえよう。
いのちのある限り神をたたえよう。
わたしは生涯神をほめ歌う。
神はとこしえに治められる。 【答】

神はとこしえにまことをしめし、
貧しい人のためにさばきを行い、
飢えかわく人にかてをめぐみ、
捕らわれ人を開放される。  【答】

神は見えない人の目をひらき、
従う人をあいあされる。
身寄りのない子どもとやもめを支え、
逆らう者の企てを砕かれる。  【答】

🌸 第二朗読 (ヘブライ9.24-28)

 24キリストは、まことのものの写しにすぎない、人間の手で造られた聖所にではなく、天そのものに入り、今やわたしたちのために神の御前に現れてくださったからです。 25また、キリストがそうなさったのは、大祭司が年ごとに自分のものでない血を携えて聖所に入るように、度々御自身をお献げになるためではありません。 26もしそうだとすれば、天地創造の時から度々苦しまねばならなかったはずです。ところが実際は、世の終わりにただ一度、御自身をいけにえとして献げて罪を取り去るために、現れてくださいました。 27また、人間にはただ一度死ぬことと、その後に裁きを受けることが定まっているように、 28キリストも、多くの人の罪を負うためにただ一度身を献げられた後、二度目には、罪を負うためではなく、御自分を待望している人たちに、救いをもたらすために現れてくださるのです。

アレルヤ唱 典274 32B

アレルヤ、アレルヤ。心の貧しい人は幸い。天の国はその人のもの。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (マルコ12.38-44)

マルコによる福音
 38〔そのとき、〕イエスは教えの中でこう言われた。「律法学者に気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ることや、広場で挨拶されること、 39会堂では上席、宴会では上座に座ることを望み、 40また、やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。このような者たちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。」
 41イエスは賽銭箱の向かいに座って、群衆がそれに金を入れる様子を見ておられた。大勢の金持ちがたくさん入れていた。 42ところが、一人の貧しいやもめが来て、レプトン銅貨二枚、すなわち一クァドランスを入れた。 43イエスは、弟子たちを呼び寄せて言われた。「はっきり言っておく。この貧しいやもめは、賽銭箱に入れている人の中で、だれよりもたくさん入れた。 44皆は有り余る中から入れたが、この人は、乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」

奉納祈願

拝領祈願

父である神よ、主キリストに結ばれた喜びを一つにして祈ります。あなたにすべてをゆだね、力強く生きることができますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今日の福音は神に対して寛大で信頼深い貧しいやもめの姿を描いています。聖書が語りましたのは、彼女の生活が貧しい、持っている全ての財産はレプトン銅貨二枚だけです。しかし、他の人々と同じ熱心さを持って、彼女は神殿に行き、生活費を全部神様に捧げています。主イエスはこの貧しいやもめの姿を見ますと、彼女がほかの人々よりも賽銭箱に沢山入れたとほめて言いました。ここでは、主イエスが褒めたのは、彼女の貧しさではなく、彼女の誠実さだと思います。主イエスは人々の心を見ています。外見を通してその人を判断するのではなく、むしろ内面すなわちその人の心の動きを見る必要があると私たちが教えられていると思います。お互いに誠実に生きることは大切です。偽善の生活にならないように注意しましょう。

 やもめは生活費を全部賽銭箱に入れたと福音書が語っています。彼女は勇気があるし、寛大な心を持っているでしょう。しかし、ここで全部をという表現は、ただやもめが払った犠牲の大きさを強調するためではなく、彼女の生きる姿勢、つまりいのちを与えることのできるものへの絶大な信頼を強調するためです。聖書の語る貧しさは、確かに物を持たない貧乏を意味するが、それだけではありません。貧乏であるから人間的な力に頼ることができず、神に頼ることです。これが聖書の語る貧しさではないかと思います。もちろん、この貧しさはただ精神的な意味にのみ理解されるべきではありません。その根底にある経済的な貧しさを決して忘れてはならないのです。経済的な貧しさが神への信頼となるとき、聖書の語る貧しさとなります。物質的な面と精神的な面は切り離されはしないでしょう。

 神様の前にふたごころない、自分のこころと、神様に向かうこころが分かれていないことを、神様は信仰として義と認めます。献げ物の善し悪しや、金額によるのではなく、神様に向かう心の在り様が問題になっているのです。つまり、今日の福音書は、誠実な生き方と神様にすべて委ねて信頼することを教えてくださったではないかと思います。どうか聖母マリアの取り次ぎによって、福音のために持っているものを捧げることができるよう、また特に自分のいのちを神様にそして人々に捧げることができるよう、この恵みをお願いしましょう。

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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