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教皇の意向:希望の巡礼者 (12月)

聖トマ使徒のミサ

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「見ないのに信じる人は、幸いである。」

ヨハネ20:29

聖トマ使徒

集会祈願

慈しみ深い父よ、復活したイエスを見て信じた使徒聖トマを記念して祈ります。聖人の取り次ぎに支えられて、わたしたちも神の子イエス・キリストを信じ、その名によって、永遠のいのちを受けることができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (エフェソ2:19-22)

使徒パウロのエフェソの教会への手紙

〔皆さん、〕あなたがたはもはや、外国人でも寄留者でもなく、聖なる民に属する者、神の家族であり、 20使徒や預言者という土台の上に建てられています。そのかなめ石はキリスト・イエス御自身であり、 21キリストにおいて、この建物全体は組み合わされて成長し、主における聖なる神殿となります。 22キリストにおいて、あなたがたも共に建てられ、霊の働きによって神の住まいとなるのです。

🌸 答唱詩編 詩編117 典132①②

アレルヤ唱 典

🌸 福音朗読 (ヨハネ20:24-29)

ヨハネによる福音

 十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。 25そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」 26さて八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。 27それから、トマスに言われた。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」 28トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。 29イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 私たちは、今日の箇所を読んでみますと、「疑い深いトマス」とよく名づけてしまいます。仲間の言ったことを信じない疑い深い弟子、不信仰な弟子の典型に考えてしまいます。でも、トマスは不信仰だったのでしょうか。最後までしっかり読んでみますと、そうではないような気がします。ただ彼は真実の偽りのない心を持っているだけです。

 トマスは、なぜ主イエスがわざわざ自分のいない時に現れたのだろうか、もう二度と会うことはできないのだろうかと思っているかもしれません。彼が復活の主に会いたいのは明らかです。そして、おそらく次の日曜日までの一週間、トマスは非常に気まずい思いで他の弟子たちと一緒過ごしながら、主イエスに会いたいという願いを持っていると思います。

 ようやく、主イエスが現れてトマスにご自分の傷を見せて彼の信仰を強めてくださいました。復活した主イエスに出会うことができまして、非常に喜びをもって、自分の信仰を告白しました。トマスは感極まって、主イエスの前にひれ伏して「わが主、わが神」という声をあげることしかできませんでした。このように偽りのない心をもって真実に主を求める時に、必ず主はその人に出会って下さいます。

 更に、主イエスは、どんな疑い深い人でも信じられない人にでも、必ず出会って下さいます。この日もわざわざ復活についての確信を持つことが出来ずにいた一人の弟子のために現われて下さったではありませんか。そしてトマスのリクエストに答えてくださいました。この出会いのおかげで、トマスの人生が変わりました。自分の望みに満たされ、悲しみから喜びへ変え、まだ弱い信仰が強められました。「トマスが信じたことは、見たことよりまさります。見て触れたのは、主イエスの傷跡でした。しかし信じたのはキリストの神性でした。その神性を死ぬべき人間は見ることができません」という風に聖グレゴリオは言いました。

 私たちは、主イエスと出会ったという体験をした後でも疑いが起こり、信仰が無くなったときも何度もあるかもしれません。しかし、それでも主イエスは私たちを見捨てていません。何度も私たちを引き寄せてくださいます。

 どうか聖トマスの取次によって、私たちは主イエスを求め続けて、いつかこの望みに満たされるという希望をもって生きることができますように、このミサを捧げ続けて祈りましょう。

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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