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教皇の意向:子を失った親 (11月)

年間第十三水曜日(7/5)

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悪霊に取りつかれた者が二人

マタイ8:28
集会祈願

🌸 第一朗読 (創世記21.5、8-20)

 5息子イサクが生まれたとき、アブラハムは百歳であった。
 8やがて、子供は育って乳離れした。アブラハムはイサクの乳離れの日に盛大な祝宴を開いた。
 9サラは、エジプトの女ハガルがアブラハムとの間に産んだ子が、イサクをからかっているのを見て、 10アブラハムに訴えた。
 「あの女とあの子を追い出してください。あの女の息子は、わたしの子イサクと同じ跡継ぎとなるべきではありません。」
 11このことはアブラハムを非常に苦しめた。その子も自分の子であったからである。 12神はアブラハムに言われた。
 「あの子供とあの女のことで苦しまなくてもよい。すべてサラが言うことに聞き従いなさい。あなたの子孫はイサクによって伝えられる。 13しかし、あの女の息子も一つの国民の父とする。彼もあなたの子であるからだ。」
 14アブラハムは、次の朝早く起き、パンと水の革袋を取ってハガルに与え、背中に負わせて子供を連れ去らせた。ハガルは立ち去り、ベエル・シェバの荒れ野をさまよった。 15革袋の水が無くなると、彼女は子供を一本の灌木の下に寝かせ、 16「わたしは子供が死ぬのを見るのは忍びない」と言って、矢の届くほど離れ、子供の方を向いて座り込んだ。彼女は子供の方を向いて座ると、声をあげて泣いた。 17神は子供の泣き声を聞かれ、天から神の御使いがハガルに呼びかけて言った。
 「ハガルよ、どうしたのか。恐れることはない。神はあそこにいる子供の泣き声を聞かれた。 18立って行って、あの子を抱き上げ、お前の腕でしっかり抱き締めてやりなさい。わたしは、必ずあの子を大きな国民とする。」
 19神がハガルの目を開かれたので、彼女は水のある井戸を見つけた。彼女は行って革袋に水を満たし、子供に飲ませた。 20神がその子と共におられたので、その子は成長し、荒れ野に住んで弓を射る者となった。

🌸 答唱詩編 詩編34 典128 ③④

アレルヤ唱 典271 ⑱

🌸 福音朗読 (マタイ8.28-34)

マタイによる福音
 28〔そのちき、〕イエスが向こう岸のガダラ人の地方に着かれると、悪霊に取りつかれた者が二人、墓場から出てイエスのところにやって来た。二人は非常に狂暴で、だれもその辺りの道を通れないほどであった。 29突然、彼らは叫んだ。「神の子、かまわないでくれ。まだ、その時ではないのにここに来て、我々を苦しめるのか。」 30はるかかなたで多くの豚の群れがえさをあさっていた。 31そこで、悪霊どもはイエスに、「我々を追い出すのなら、あの豚の中にやってくれ」と願った。 32イエスが、「行け」と言われると、悪霊どもは二人から出て、豚の中に入った。すると、豚の群れはみな崖を下って湖になだれ込み、水の中で死んだ。 33豚飼いたちは逃げ出し、町に行って、悪霊に取りつかれた者のことなど一切を知らせた。 34すると、町中の者がイエスに会おうとしてやって来た。そして、イエスを見ると、その地方から出て行ってもらいたいと言った。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 イエスが人々の間でいやしの業を行う時、必ず登場するのは悪霊につかれた人の話。それも、一度や二度ではない。マルコでは、最初のいやしの業は「汚れた霊」につかれた人のいやしだった。それだけ、当時の世界ではありえないような印象深い出来事だったのだろうか。
 今日の話は、ガリラヤ湖の東南、ユダヤ人の世界からそれほど遠くないガダラ人の地とある。その二人の男は、町から離れた墓場に住み、狂暴で、だれも近くを通れなかったと記す。イエスはあえてそのような人に近づかれたのだろうか、それとも、たまたま通りかかったイエスを人並外れた知力で察知したのだろうか。「神の子、かまわないでくれ。まだ、その時ではないのにここに来て、我々を苦しめるのか」と叫ぶ。
 そして、「我々を追い出すのなら、あの豚の中にやってくれ」と願う。豚は、ユダヤ人が汚れた動物として、今でも、口にしない。悪霊は、その動物にでも乗り移させるよう願う。そして、イエスの言葉で、霊は豚の群れに乗り移り、崖を下って湖になだれ込み、死んだ、とマタイは記す。 
 その男たちのその後について、マタイは一切触れない。何の意味だろうか。イエスが、こうした様々な力によって、自由を奪われた人間に自由を回復されたことはもちろんだが、マタイは、どうやら、神の働きに逆らい、人から自由を奪う悪霊に対するイエスの支配、決定的な勝利を強調したかったようだが、人々はそれを全く理解しなかったことも書き加えている。(S.T.)

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御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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